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「エマちゃんはさ、けんちん?くんに告白しないの?」
「えっ?!」
一緒に買い物をしながらそんなことを尋ねれば、エマちゃんは顔を赤くして笑った。
「今はまだね。だって最大のライバルが今いるから」
「そうなの?」
「うん、マイキーと堅ちゃんの愛機!」
「マイキーくんとはともかく、それは恋敵なの?」
そうだよ!と瞳の奥の闘志を燃やすエマちゃんに「大丈夫だよ」と笑えば、彼女は顔を赤くしたままモゴモゴ何かを言っていた。この前初めてけんちんくんに会ったけど、彼もエマちゃんのこと本当に好きそうだった。
エマちゃんは顔を両手で押さえながら「そういうAちゃんこそ」とピタリとくっついてきた。
「ニィのこと、好きなんでしょ?いーっつも一緒だし、最近ニィはうちよりもAちゃんにばっかり構ってる」
ぷくりと頬を膨らませているエマちゃん。お兄ちゃん取られたと思っているのか少し妬いている。それが可愛いんだけど、今はそれよりも。
「…………ずっと考えてたの。イザナに対する気持ち」
一緒にいたいな、イザナはどう思ってくれてるんだろう。ただの下.僕?それとも……って変な期待までして。
「多分、好き」
「多分じゃないよ。ニィのこと大好きじゃん」
可愛い♡と言いながら私にとある下着を渡してくる。黒くてレース素材の透け感がある、ショーツはサイドが紐。いつのまに下着のお店に入ってきたんだっけ。「ニィの好み♡」と渡されたそれをじっと凝視する。
エマちゃん曰く、イザナの好みだという下着。
最近、新しい下着を買ってないし買おうかな。……いやいや、だからと言ってこれ?あんまり派手な下着なんて持ってないけど。「勝負下着になるよね」と横から言われ、エマちゃんを見る。
「(………イザナの好み)」
こんなの妄想でしかないのに。
自分でもわかるぐらい真っ赤に熱が籠っていく。イザナに抱かれてる、そんな妄想を。
………考えるの、辞めよう。
てか、エマちゃん私より年下なのになんでこんな発育いい胸してんの?私より大きい。
「うちね、Aちゃんにならニィの一番あげてもいいよ♡」
「え?」
「だって今までニィの中で一番可愛い女の子は、うちのものだったもーん」
可愛い妹。イザナが前に言ってた。普段は言わねーけどって。本当、可愛くて仕方ないよね。
「エマちゃん、なんでそんなに胸大きいの」
「それ今関係ない!」
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頭ン中お花畑(プロフ) - とっても甘々で最高でした。ニマニマが止まらないし、本当に胸がキュンキュンするーっ! 最高のイザナ夢をありがとうございました。寿命が伸びた気がします (1月7日 23時) (レス) id: 67d18bea8c (このIDを非表示/違反報告)
ちえ - 天竺編10月始まる楽しみ今からイザナ見るの待ちきれらない (6月21日 0時) (レス) id: 67f766a775 (このIDを非表示/違反報告)
ちえ - イザナの名言天竺編で見れるの楽しみです。 (6月12日 1時) (レス) id: 67f766a775 (このIDを非表示/違反報告)
桜華 - ↓ごめんなさい 間違えました (5月15日 22時) (レス) id: c0d0824301 (このIDを非表示/違反報告)
桜華 - あ (5月15日 22時) (レス) id: c0d0824301 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時:2022年11月13日 16時