強引すぎるよ場地くん【場地圭介】

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「俺だけど」

「オレオレ詐欺ですか？」

「A、開けろや！！」

「……場地くん」



ドアを開ければそこにいるのは幼馴染の場地くん。
目を擦りながら「何？」と聞けば「何眠そうな顔してんだよ」と言われた。眠そうな顔も何も寝てたんだよ私。



「アソビ行こうぜ！」

「場地くんは馬鹿なの？」

「馬鹿じゃねぇよ」

「馬鹿だよ馬鹿。今、夜中3時」



なんて人迷惑な人間だ場地くん。
どうやら場地くんのお母さんは夜勤らしい。ご飯集りにきたのか知らないけど、家にあげてあげた。ペヤングとペヤングどっちがいい？と一択しか与えず聞けば笑顔でペヤングと言う。


「半分こな」と言うがこの時間に食べると太っちゃうので丁重に断った。



「は？食えや」

「食べない。太りたくないの」

「お前もっと太った方がいいぞ」



叩いておいた。
女の子に向かってなんてことをいうんだ場地くん。
ペヤングを食べ終わり、お茶を飲んでいる場地くんに「私寝るから」と腰を上げれば腕を掴まれる。



「は、俺はまだ眠れねぇ」

「私は眠い」

「俺に構えよ」

「嫌だよ」



眠いし、今3時47分なのに、場地くんを構ってあげなきゃいけないの。明日は休みだから良いものの、私の睡眠を妨害しやがって。この罪は大きいぞ。


横暴すぎるので仕方なしに場地くんの腕を掴んで引っ張り部屋に連れて行く。ベッドに押し倒せば「は？」と間抜けな顔をしていた。面白いね、場地くん。



「一緒に寝よ？」

「は？」



間抜けな顔のままの場地くんに、ふふっと目を細めて笑う。「おい、A」とオロオロしている場地くん……の隣に入って「おやすみ場地くん！」と背中を向けて目を閉じた。


シングルベッド狭いけれど、我慢して欲しい。
勝手に夜中に遊びに来て、来客用の布団を出すのも大変だからさ。一緒に寝るしかないんだよ。


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