1話 ページ1
放課後。
今朝、先輩の靴箱に「放課後、校舎裏に来てください。」と書いた紙も入れたし、あとは私の想いを伝えるだけ。
……良い返事がもらえないだろう、ってことくらいは自分でも分かってるんだけど。
先輩ももうすぐで卒業してしまうし、どうせなら伝えておきたいのだ、迷惑かもしれないけど。
校舎裏に辿り着くと、そこに立っていたのは。
いつものように欠伸をしている、同じクラスの朔間凛月くん。
……え？
なんで先輩じゃなくて、その弟の凛月くんがここに？
もしかして、私は……手紙を入れる時に、靴箱を間違えた？
ああ、そうかもしれない。やってしまった、自分のクラスの靴箱と三年の靴箱を間違えるなんてとんだドジだ___
「ねぇ。」
私が混乱している間に痺れを切らしたらしい凛月くんが話しかけてくる。
「あんた、俺に何か用？同じクラスなんだから、わざわざこんなところに呼び出す必要は無いんじゃない……？」
さて、どうしたものか。
……まさかあなたの兄と間違えました、だなんて口が裂けても言えないなぁ……。
_____あっ、そうだ。
『う、うん……ごめんね、こんなところに呼び出しちゃって。教室だと人目が気になるからさ。』
一度凛月くんに告白しよう。振られてから「罰ゲームでイケメンに告白しなければならなかった」とか「演技の練習」とか、言い訳を考えればいい。
まあ、流石に後者は苦し紛れすぎるけど。
『えっと、突然でごめんね。凛月くんが好きです。私で良ければ付き合ってください。』
言った！！あとは振られるだけだ、振られる前提の告白ってすっごく虚しい……。
いや、でも、凛月くんと私じゃ月とスッポンどころかラップの芯と5000兆円ぐらいの差があるから当たり前_____
「いいよ」
『.......えっ！？』
「うわっ、そんな大きい声出さなくてもいいじゃん……。」
OKを出したってことは凛月くんは私のことが好き？言い換えれば5000兆円がラップの芯を好き！？
『あはは、なんか絶対振られるなぁ、って思ってたからOK貰えてびっくりしちゃって。』
脳内がパニックになっていても、言葉は割とスラスラ出てくる。
もう罰ゲームとか言ってられないし、先輩に想いを伝えられなくなっちゃったのかあ。あんまり実感が湧かない。
……勿論、私が今日から朔間凛月くんの彼女であるということにも。
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海希 - とても面白くてニヤニヤがとまりません！！更新頑張って下さい！！ (2018年4月30日 22時) (
レス) id: 426add2276 (このIDを非表示/違反報告)
さばのみそにゅ(プロフ) - 凛希さん» ありがとうございます、そう言っていただけてすっごく嬉しいです…！途中で投げ出さないように更新頑張ります！ (2018年3月25日 18時) (レス) id: 19489b3d3e (このIDを非表示/違反報告)
凛希 - とても面白いです！続きがとても気になります！更新頑張ってください (2018年3月25日 9時) (レス) id: 0a9a82b85c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さばのみそにゅ | 作成日時：2018年3月20日 23時
