その４２ ページ42
『…ぇ、ねぇ、ねぇってば！』
「ん、っ！」
エーフィに強く揺さぶられて目が覚めた。
それと同時に
全身が汗をかいてパジャマがびっしょりなことに気がつく。
エーフィが心配そうに見つめて言う。
『Aすごくうなされていたわよ、とても苦しそうに。
大丈夫？』
通りで頭が重たいわけだ。
「そうだったの…。
うん、エーフィが起こしてくれたから大丈夫よ。
ちょっとシャワー浴びてくる」
エーフィを安心させるために頭を撫でてあげる。
そして部屋を出てシャワーを浴びに行く。
苦しそう、か。
階段を降りながら何が起きたか思い出す。
そうだ、私は夢を見た。
昔の、幼い頃の生家での記憶。
正直、決して戻りたくない場所。
あの頃はそれしか知らなかったから苦しみなんて感じなかったけど、
今はこんなにも黒い何かに押し潰されそうに感じるのは
こんな私を好きだと言って
ここに居ていいと言って
側で私に笑ってくれる人がいるからだろうか。
シャワーを頭から浴びながら目を閉じる。
少し冷たいくらいのシャワーは
まだ脳に残る悪夢を掠れさせてくれた。
それでもまだべったりと私の
脳に
心に
からだの奥深くに
黒い何かがこびりついている気がしてならない。
気持ち悪い。
しかしこればかりはどうしようもない。
何をどうしても私の出自は変えられないのだ。
「はぁ…」
ため息をつきながら浴室を出る。
服を適当に着て髪は乾かす気力が無いのでそのままにして
リビングへ向かう。
エーフィが待っていてくれた。
心配そうに彼女は言う。
『ダイゴ、帰って来てないみたいなの』
「…そう、なの」
今日はお互い休日なので自分の時間をどう過ごそうと勝手だ。
でもダイゴはこういう時必ず連絡なり予告なりしてくれていた。
だが昨日も今日も何も連絡はない。
何かあったのだろうか。
胸の奥がざわざわする。
今朝みた悪夢が脳裏をよぎる。
「っっ……！」
すると小さく声にならない悲鳴がこみ上げてきて
思わず頭を抱えてその場に崩れる。
『A!?』
エーフィが私の名を叫んで駆け寄ってきた。
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ルージュ - 猫好きさん» 早まるな！まだ生きれる！だから戻ってこい！！カムバァァァァック！！ (2019年1月26日 17時) (
レス) id: 92684cda39 (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - く…わたしは…ｶﾞﾊｯ…もうだ……ダメみたいだ………ﾊﾞﾀｯ 死因；尊死&恥ずか死 (2018年12月25日 12時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
璃々(プロフ) - アオさん» ありがとうございます（*^_^*）がんばってみます！ (2018年9月9日 15時) (レス) id: fc3c38c34e (このIDを非表示/違反報告)
アオ - 昨日の夜から読み始めたのですが、すっごく面白いです。夢主が照れているのが可愛くて、読んでいて楽しいです。これからも更新頑張ってください。 (2018年8月23日 14時) (レス) id: 9f57f7d7c8 (このIDを非表示/違反報告)
璃々(プロフ) - Ｎさん» ありがとうございます！がんばりますね〜 (2018年7月6日 19時) (レス) id: fc3c38c34e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：璃々 | 作成日時：2017年9月17日 17時
