第八十七話 ページ37
昨日、
コンコン、と窓がたたかれた音がした。
見るとスバメがくちばしでたたいていた。
窓を開けるとスバメの足に手紙が結ばれていた。
少し嫌な予感がした。
しかし手紙を受け取りその中を確認する。
それはほとんど顔を合わせていない妹からの手紙であった。
彼女とは片手で数えるほどしか会ったことがない。
加えて彼女は首もすわっていないほどに幼かった。
手紙の内容はこうだった。
“会いたい”と…
私は驚いた。
妹が会いたいと言ったからではない。
私の存在を知っていたから。
あの家のことだから私の存在など彼女に教えていないものだと思っていた。
もしくは知られてしまったのか。
どちらであれどうでもよいが、
もちろん返事はノー。
しかし聞きたいことがないわけではないため
少しの時間であれば大丈夫であろうと思い出かける用意をする。
そもそも手紙の言葉は丁寧な言葉使いであるがほぼ命令口調。
私が来ること前提に書かれている。
しかも今すぐ来いと…。
それから往復の時間と考慮すると夕食に間に合うかわからないため
彼に用意がいらないことを伝えて出かけた。
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「ありがとう」
運んでくれたエアームドにお礼を言う。
『大丈夫なのか』
「大丈夫よ」
『A…』
エーフィも心配そうに見上げる。
「少し話をするだけよ」
二匹をボールに戻して正面玄関へ向かう。
そして近づく門。
生家に来るのは何年ぶりであろうか。
あの日ここを出て以来再び来るとは思ってもいなかった。
思えばこの門をくぐったのも数えられる程度。
この家は外出なんてほとんどしない、させない。
非常に閉鎖的な家。
私はこの家を出たからこそ思う、古臭さと異常。
懐かしさなんてこれっぽっちもない。
あの日初めて出会った妹はどのように成長したのだろうか。
インターフォンを押して身元を伝えると大きなその門が開く。
中は木々、さまざまな植物が綺麗に整えられているが
空気はどこか重い。
すでにあまり気分がよくないが
ここまで来ては引き返すことはできないので
ゆっくりと奥へ進んだ。
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猫好き - 親父いいいい！婚約の雰囲気あざーーっす！ (2018年12月25日 11時) (
レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
白黒龍 - 私は1です。続きが気になります。 (2017年8月10日 11時) (レス) id: c6354e9b33 (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ(プロフ) - 私は1かな…続きが気になって…！ (2017年8月8日 0時) (レス) id: 69ba82f80a (このIDを非表示/違反報告)
アユミ(プロフ) - 私は、１で、続きがとても気になるのでまだ続けてほしいです。 (2017年8月6日 20時) (レス) id: d27fc7ca9d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：璃々 | 作成日時：2017年5月6日 21時
