第八十四話 ページ34
思ったより仕事が長引いて終わったのがほぼ真夜中。
仮眠をとってから帰宅するとだいぶ朝も過ぎたころだった。
Aはちゃんとした食事なんてしていないのだろうな。
どころか食事すら取っていないことすら考えられる。
そんなことを思って帰宅。
リビングに入るとソファに座っているAの後ろ姿が見えた。
「ただいま、それからおはよう」
すると振り返ってAが言葉を返す。
しかしそのあとしばらく僕をじっと見る。
何か変だったかな。
「どうかした？」
そう言うとAは
「なんでもない」
と言ってふっと顔をそむけた。
エーフィとAで言葉を交わしていたが、
気になったことをとりあえず聞いておこう。
「ごはんはちゃんと食べたのかな」
すると少しむっとしたような口調で答えが返ってくる。
「ばかにしないでもらえる？
ちゃんと食事くらいできるわよ」
ほほう。
「ばかにはしていないよ
てっとり早く軽食すぎる軽食になっていないか心配なだけ」
「なにそれ、どういうこと？」
「サラダだけ、とか」
するとAは黙ってしまった。
やっぱり…。
だから少しいじわるっぽく言ってみる。
「予想はしていたけれど、まさか図星とは。
もう少し自分のことを考えてほしいんだけどなぁ」
横顔からでしか表情は読み取れなかったが、
しかし少し驚いたような感情が見てとれた。
それでも返事は返って来なかったので
いじわるはこれでおしまいにし、
黙ったままのAはそのままにて、自室に向かった。
机にふして少し仮眠をとってから頭がすっきりした。
それからさきほどの出来事を振り返る。
Aの反応がおもしろく、ついからかってしまった。
以外にも無防備なところが多いから尚更だ。
気を付けなければ怒らせてしまいそうだ。
しかしそれもかわいらしくていいかもしれないと思ってしまう。
こんなにもひとりの女性を思い、考えるのは初めてだ。
けっこう特殊でいろいろ難しい子だけれど。
そして昨日親父が言った言葉を思い出す。
まったく、好き勝手によく言うものだ。
あの場でAが了承するわけがないのに。
でも自分の中のどこかでは
それもいいと
思ってしまっている、
そんな気もする。
しかしありえないと首を振り
この話題は自分の中で終わりにする。
でも問題はこれからかな。
Aはこれからどうするのだろうか。
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猫好き - 親父いいいい！婚約の雰囲気あざーーっす！ (2018年12月25日 11時) (
レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
白黒龍 - 私は1です。続きが気になります。 (2017年8月10日 11時) (レス) id: c6354e9b33 (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ(プロフ) - 私は1かな…続きが気になって…！ (2017年8月8日 0時) (レス) id: 69ba82f80a (このIDを非表示/違反報告)
アユミ(プロフ) - 私は、１で、続きがとても気になるのでまだ続けてほしいです。 (2017年8月6日 20時) (レス) id: d27fc7ca9d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：璃々 | 作成日時：2017年5月6日 21時
