【twst】巡る刻の中で3度目の①【リリア夢】 (ページ34)

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「A、さっそく友人ができたのじゃな、結構結構！学生生活を謳歌するには、友人は必須じゃからな？大事にするのじゃぞ」

「ああ」

「はい、じゃ。……そして、お主は文無しでここへ来たんじゃったな、わしの配慮不足じゃった。……ほれ、小遣いをやろう。贅沢をしなければ、1週間は学食が食えるぞ」

そう言ってリリア先輩は、ずしりと重たい巾着袋をわたしの手に握らせた。

「いやあの、リリアー先輩？それ、学食1週間分どころじゃなさげの小遣いっすけど？」

「大事なウチの子じゃ。まずは学園生活を隅まで楽しんでもらわんとな？そのためなら、何も痛くないよ」

「……すっげー、さすがディアソムニア……」

「ではな、Aよ。友人と共に良い時間を過ごすが良い。わしは向こうでシルバーと食事しておるからの、何かあったら気軽に呼んでおくれ」

「ああ……いや、あの。はい。リリア、先輩」

言葉を選んで頷いたわたしに、リリア先輩は、うむ、と満足気に微笑む。

「本当にお前は、良い子じゃな」

そう言って、リリア先輩は去っていった。

「……なんか、先輩っつーか、近所のじいちゃんみたいな人だったな……？」

エースがそんなことを言うものだからわたしは吹き出して、エースも笑って。

「んじゃまあ軍資金ももらえたみてーだし？行きますか……初学食！」

「ああ！」

わたしたちは初めての学食へと向かった。