ツン36% ページ2
Side ろん
相川くんが、Aを連れ出してから軽く1時間は過ぎてて、そろそろ消灯時間になる頃だった
『私ちょっと様子見てくるね』
他の2人にそう言い、軽くカーディガンを羽織り部屋を出る…
2人の邪魔はしたく無いけど先生にばれたりしちゃったらAが可哀想だし、相川くんに何かされてたら…
そう考えてると、歩いてたはずがいつの間にか止まってて
『母親かよ…私…』
そう呟き笑みをこぼす、きっとこんなところ他の人に見られたら変人扱いされてしまう、そう思い咄嗟に辺りを見渡した、そして、急ぎ足で、ホールの方へ向かった…
『何してるの』
ホールに着いた私の第一声はそれだった、冷たく放たれた私の声は相手に届いたみたいで、綺麗に月明かりに照らされるその白髪を少し揺らしながら、勢いよく振り向いた、私の苦手な人
ま「ろんか」
モノトーンな声、落ち着いた声色、揺らがないその目…この人には本当に感情というものはあるのかと疑うぐらい、いつも無表情…人形みたいで、吸い込まれそうな赤目…
だから苦手…
『呼び捨てでいいよって言ったことないけど』
だから気を張ってしまう、考えてることがばれそうで、悟られないため…
そんな彼の肩に頭を寄り添わせて、静かな寝息を立てる彼女は、顔は見えないけどきっと私の親友…
『Aに何しようとしてたの?』
ま「ろんには関係無い」
そう問いかければ帰ってきたのはそっけない言葉、だけど少し意外だったのは、いつも無表情の彼の頬が赤く染まっていたこと
『だから、下の名前で呼ばないでよ』
私は知ってる…相川くんは女子を下の名前で呼ばない…
ま「何言ってんの、自分で言ってたでしょ」
相川くんのその言葉に過去の思い出が蘇る
《藤咲、あのさ》
《ろんって呼ばないと返事しないって言ったでしょ!》
《…わかったよ、ろん》
そういえば、中学1年の時はたまに絡んでて…名字呼びが嫌で…
『いいよ、もう』
そう、だって今は相川くんはAが好きで、Aも相川くんが好き、それなのに私が名前呼びって…Aが可哀想…
『好きなら伝えればいいのに』
私は気付かぬうちにそう口にしてた
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美雲 - 面白くて今日、1日でパート1から全て読んでしまいました!更新、お待ちしてます! (2020年3月20日 18時) (レス) id: 5c54d7ec1f (このIDを非表示/違反報告)
花ノ絵(プロフ) - アスリさん» そうですかね?(笑)ちょっと丸くなったかもしれません! (2016年1月13日 19時) (レス) id: 17f5c0bd21 (このIDを非表示/違反報告)
花ノ絵(プロフ) - 夜猫さん» ありがとうございます!未だにこの作品のまふくんのキャラがどんなのかわからないですけど(笑)ツンデレに近づいてくれると嬉しい(笑) (2016年1月13日 19時) (レス) id: 17f5c0bd21 (このIDを非表示/違反報告)
アスリ(プロフ) - おーツンデレ率が7:3になっきた♪(´∀`*) (2016年1月10日 0時) (レス) id: 24e178830e (このIDを非表示/違反報告)
夜猫(プロフ) - ツンデルは思ってることを間逆に言ったり?たとえば『好き』っていいたいのに『きらい』って言ったり照れ隠しのとき冷たい態度になるとかですかね?あまりあてにしない方がいいですよ←←←← (2016年1月9日 21時) (レス) id: bf8d0cbdd0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花ノ絵 | 作成日時:2015年12月25日 12時