しんぱんのとき ページ25
「ん〜……」
目を開ければ、そこはまだ牢屋だった。
だけど、寝る前より全然疲れが無い。
ぐちつぼはあの日以降もやって来て、私が寝るまでそばに居てくれるからちゃんと寝れているのがありがたい。
今日は、なんだか懐かしい夢を見ていた気がする。
軽く髪を整えて、立ち上がる。
それと同時に、ドアが開いた。
看守「出ろ」
冷たい廊下を歩いて、地下から出る階段を登らされて。
どこに行くんだろう、なんて何となくわかってるんだけどね。
早かったなぁ。裁判になるの。
gt「よっ」
「……よ、ってそんな軽い感じなの?今日」
gt「いーや? こっから別の国まで行って裁判だから結構緊張してるわ……俺が」
「なんでぐちつぼが緊張してるの?w」
看守さんから引き渡されて、私は手錠をつけられたまま歩いていく。
一息ついて、落ち着かせる。
もう満足したんだ。これ以上は何も望まないから、どうなっても受け入れられる。
gt「裁判終わったら飯行かない? そっちの国に無い料理でめっちゃうまいの紹介したい」
「はは、いーよぉ」
rd「わあ、これから判決下される人と身内の会話じゃないみたい」
身内って()
呆れたようにジト目でらっだぁを見れば「だって毎夜毎夜寝付かせに行ってるじゃん、Aは寝付けない幼児でぐちつぼがおかn」
……あ、らっだぁ殴られた。ないす右フックだぐちつぼ。
食べに行くっていうのも“もしも”の話だって分かってる。
だから、楽しい友人と出かけるっていう約束をする夢くらい見てもいいかな、なんて思ってるだけ。
gt「……っし、じゃあ行くか」
「ぐちつぼも来るの?てっきり偉い人しか裁判に出席できないと思ってた」
gt「俺もそこそこ偉い人なんだが???」
そうして私は、遠くの地へと連れていかれるのだ。
国際裁判の1番すごいところ、っていうのかな。
そういう場所に連れてこられて、周りはいろんな国の人達でいっぱい。
あ、コネシマさんがいる。
なんかすっごい親指立ててグットマークをしてる。どういうことなんだろう。
罪状を読み上げられて、長々と何か話してたっけ。
なんだか、自分の事じゃないみたいで達観して聞いていた。
『A・レインフォレストは休戦協定を結んだ後、工作員として運営国に侵入、多数の国民を負傷させ、上層部の暗殺を企てた
これは協定を破る滞在である』
『……しかし』
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りりべら(プロフ) - 神崎いのりさん» ご愛読ありがとうございました! リアルが多忙になってきて更新が遅くなりますが、別作品も見て言って貰えると嬉しいです! (2022年9月4日 16時) (レス) id: 981ea3431f (このIDを非表示/違反報告)
神崎いのり(プロフ) - 完結おめでとうございます!!読むたびに続きが気になって気が付けば最後まで読んでしまいました…w 最後の方は涙が止まりませんでした。りりべらさんの小説本当に大好きです…!これからも是非応援させてください…! (2022年9月2日 13時) (レス) id: b90c6d901b (このIDを非表示/違反報告)
りりべら(プロフ) - あいらさん» ありがとうございます!面白いと思って貰えるような作品が作れて良かったです! もうひとつの方も頑張っていきます! (2022年8月19日 14時) (レス) id: 981ea3431f (このIDを非表示/違反報告)
あいら(プロフ) - 完結おめでとうございます!とっても楽しく読ませていただいてました!もうひとつの方も面白くてとても好きです!これからも応援しています! (2022年8月19日 11時) (レス) id: 0ceca43302 (このIDを非表示/違反報告)
りりべら(プロフ) - なのさん» ありがとうございます!感動的なシーンって難しいですね…w読んでいて引き込まれるような作品作りを目指して頑張ります! (2022年8月18日 19時) (レス) @page29 id: 981ea3431f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りりべら | 作成日時:2022年8月9日 3時