正しい愛情

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Aside

土日でバイトが無い日は

オール(ナイト)する事が多いから、


(このままオールしてもいいかな...)


って、思ったけど

今日はゲーセンに限定フィギュアを取りに

行くから、

5:30でゲームを終わって

ベッドに潜り込んだ。

・・・・・

目が覚めたのは多分8:30だった。

寝てても面白くないから、

朝ごはんを作りに部屋を出た。

家の中はいつもと変わらない

私だけが家にいる状態。

残っているのは、

母親の香水であろうキツイ臭いと

たばことお酒の臭い。

それと、よく分からない鼻を刺す臭い。

この4つの臭いが混ざった空気を

朝から嗅ぐのは最悪極まりない。


(早く部屋に戻ろ。)


そう思いながら台所に行くと、

テーブルに

「さようなら」

って書いてあるメモと2本の鍵。

それと変に分厚い茶封筒と

役所の受付の机の上に

何かの紙が置いてある写真。

その紙には「離婚届」の文字が

はっきり写っていて、

受付の机の上に置いてある

自分で変えるタイプの

カレンダーには

がっつり昨日の日付が...

この光景に変な笑いがこぼれてきた。

この意味をすぐに理解出来たから。


まず、2本の鍵。

1本は母親のだとして、

もう1本はおそらく父親のだ。


(あの人、珍しく帰って来たんだ。

空から金でも降ってくるのかな?w)


なんて、冗談を考える。

それで、「さようなら」のメモは

「2人共ここには帰って来ない」

って意味。

私は、正式に親に捨てられたんだ。

しかも土曜日にw

もう1つ言うと

離婚した翌日にw

茶封筒の中を見ると、

諭吉さんの札束が入っていた。

おそらく、これからの私の学費だろう。


A「「こんな日が来る」って思ってたけど、

ドラマみたいなやり方するんだw」


こんな時でも、顔の筋肉が

動いてる気がしない。

「探しに行こう!」「警察に連絡!」

って気も更々無い。


(くだらない。

早く朝食べて、

ゲーセン開くまでゲームしよ)


ただただ、そう思うだけだった。

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