正しい愛情

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宮野side

服を選び終わって

脱衣所に置きに行った後、

リビングに全員集められた。

既に座っていた神谷さん、小野さん、

鳥海さん、福山さんは深刻な顔をしていた。

さっきから4人の様子がおかしい...


梶「大丈夫ですか...?」


福山「あぁ...大丈夫だよw」


ほら...

福山さんの笑顔が引きつってる...

いつも、あんなに明るいのに...


鳥海「話そうか、Aちゃんの事...」


神谷さんの口が少しずつ開く。

重い空気が、リビング中に広がる。


神谷「まず、Aちゃんは高校生で...」


全員-4人「「「「「「えぇっ!!?」」」」」」


神谷さんの言葉に驚く声がリビングに響く。

って、Aちゃん高校生!?

えっ!?ちょ...頭の中混乱して...(汗)

ん?ちょっと待てよ...


宮野「じゃあ、なんでこんな夜遅くに

小野さん達と一緒だったんですか...?

家は...?ご両親は...?」


鳥海「実は...

Aちゃん、親に捨てられたらしいんだ...

それも『今日』...」


全員-4「「「「「「えっ...」」」」」」


神谷「元々、御両親夜遊びが酷かったらしくて

「父親は帰って来ない」

「母親は家に毎日違う男を連れ込む」

っていうのが日常だったらしい...」


鳥海さんと神谷さんの言葉に耳を疑った。

Aちゃんが今日親に捨てられた...?

元の家ではそれが日常...?


宮野「そ、そんなの嘘ですよね...?(汗)」


俺の口からはその言葉しか出なかった...


福山「嘘じゃないよ...

「朝起きたら、台所のテーブルの上に

両親が置いて行った2本の鍵と、

「さよなら」って書いた紙と、

これからの学費らしき封筒と

昨日の日付が刻まれた離婚届を出す瞬間の

写真が置いてあった」

って...」


小野D「それで家に帰りたくなくて、

ここの近くにある公園あるじゃん?

そこにいた所を俺と潤君が見つけて

一緒に帰って来たんだよね...」


福山さんと小野さんの口から出てくる言葉に、

驚きが隠せない...


柿原「じゃあ、Aちゃんの表情が無いのは

それが原因...?」


小野D「それもそうだと思うけど

Aちゃん、昔虐待も受けてたらしくて...」


全員-4人「「「「「「「虐待!!?」」」」」」」


一気に情報が入ってきてますます混乱する頭。

Aちゃん...

Aちゃんはどれだけ深い傷を

その小さな体と心に抱えてるの...?

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