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「小絲？」
「ボク…先輩に憧れてここに入部しました」
生まれつき身体が弱いからという理由でスポーツを諦めていた自分と違い、円満は決めた目標に真っ直ぐだった。一度も諦めなかった。
「立派な剣士になりたい」
「…！」
涙を溜めながらそう叫ぶ小絲に円満は彼の肩に手を置く。
「なろう小絲。俺たちは皆で一つだ」
「早速だが立て小絲。稽古つけてやる」
「明日は必ず勝とう」
「はいッ！」
部活終了
「(今の小絲ならきっと大丈夫だ。明日の団体戦全勝してやる！)」
バス停でそう意気込んでいる円満。するとどこからか鳴き声が。
「ん？なんの鳴き声…」
振り向いた円満の視界に映ったのは黒い馬車。
そこで円満の意識は途切れた。
「……っ!!」
「気を失ってたのか…」
少し痛む頭を抑えながら身体を起こす。
「…ん？こんな暗い所で俺は何を…？」
暗闇に包まれている中、円満はハッとした。
「そうだ！バスを待って……痛〜〜〜…ッ」
勢いよく身体を起こすと何かにぶつかった。
「壁…？一体どうなってる！？誰か開けてくれ！」
すると一瞬光った気がした。だが円満は関係無く腕で突き破った。
「バスに乗り遅れてしまう!!」
突き破り出れたと安堵した視界の先で円満は固まる
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作者名：リリ | 作成日時：2021年10月2日 17時
