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そんな事思い出しながら向かった寮は‥ボロかった。
何これ？ホントに寮？蔦だらけで怖い。オバケ出そう。
恐る恐る入っていったけど、中は意外と近代的だった。
「やっぱりお前俺のストーカーだな」
振り返ると大光の声。
「何しに来たの」
真顔で問われると困ってしまう。
「付き添い‥的な？」
モゴモゴと口籠るわたしの横で
「あ、黎くん」
「部屋‥行く？」
「うん‥」
はにかみながらイチャつくカップルに、わたしは見捨てられたらしい。
「お前が付き添い頼んだんだろ」
ふは、と大光に鼻で笑われて、上手い返しは出来なかった。
「こ、これ。みなさんでどーぞ」
当たり障りのない定型文を口にして、山のようなマフィンを大光に押し付けた。
そのマフィンをお皿も使わずに食べ始めた大光は
「懐かし‥」
ひとこと、呟いた。
わたしはなんだか胸がいっぱいになって何も言えないままだった。
やっぱり大光覚えてたのかな‥。
6年以上前に一度食べたきりのマフィンの事なんて覚えてるわけないか‥。
ぼんやりと大光の食べる様子を眺めているうちに、広いダイニングに大光とふたりきりな事に気付く。
なんだか慌ててしまって
「げ、元気だった？」
ずいぶんと今さらな事を口にしてしまう。
「何。今さら」
「だって大光‥いっつも女の子に囲まれてて話しかけれない」
「お前こそ先輩とどうなんだよ」
「あー。先輩ね。そんな人いたね」
「‥なんかあったの」
「‥なんもないよ。先輩忙しくなるからバイト辞めるらしいし」
「‥‥じゃあ、あそこのバイト欠員出るんだ」
そんな話しだけして、ちょっと一緒にピアノ教えてもらってその日は帰った。
次のバイトの日。
「佐々木大光です！よろしくお願いします！」
大きな声で挨拶して回る大光の姿を見て目が点になった。
「‥なんで？」
「‥」
「大光わたしのストーカーなの？」
「‥まぁ、そう思いたいなら思えよ」
そんなやりとりが嘘みたいに大光は子供たちに大人気だった。
支援員と言うかガキ大将のリーダーみたいに見える時もあるけど、子供の扱いが上手い。
子供の心を掴むのが上手なんだろうな。
大学ではピアノや制作物に苦戦してる姿ばっかり見てるからあんまり実感無いけど、大光やっぱり子供相手の仕事向いてそう。
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りぷる(プロフ) - ^_^さん» コメントありがとうございます！嬉しいです♪ 女の子がお相手のお話、また書きたいなぁと思っていました！続編になるか、別の設定になるか分かりませんが、ちょっと大人な感じも混ぜながら書いてみたいと思います。気長にお待ちいただけると嬉しいです♡ (2022年5月19日 18時) (
レス) id: 37903b9c18 (このIDを非表示/違反報告)
^_^ - こちらも読ませて頂きました。どのお話も素敵でした。みんならしさがでていて、楽しかったです！このお話達の続きも読んでみたいし、裏のお話も描いて頂けたらとっても喜びます(*^^*)ご無理の無い範囲でお願いできたら嬉しいです。 (2022年5月19日 14時) (レス) @page43 id: b1e5679418 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りぷる | 作成日時：2022年2月26日 16時
