標的247 肉弾戦 ページ9
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「何だ？女のガキか？」
「お前恭兄に何をした。」
「恭兄？」
「雲雀恭弥だよ！！さっきまで戦ってたろ！！」
幻騎士は地面に降り立つと私を見た。
「そうか、お前は雲雀恭弥の妹でヴァリアー幹部の1人である霧裂Aか。」
「知ってるなら話は早いなぁ。兄貴やられて心中穏やかじゃないんだよね。」
「奴は強い男だった。だが小童では話にならんくてな。貴様も無謀な戦いは避けた方がいい。」
「無謀〜？舐めんなよ…くそ眉。」
だが正直、私は彼に対し勝機を見出せていなかった。
「相手が女だろうと情けはかけんぞ。」
「こっちも麻呂眉だからって情けはかけないからね。」
私はそう言うとリングから大量の炎を出した。
「あいつ…あんな馬鹿でけー炎出せるのか。」
「ほお、やはり兄弟。貴様と雲雀恭弥はよく似ているな。」
私は匣に炎を注入すると雲のフィールドを作り出した。
「…真っ暗闇で何も見えない。」
「ただの目眩しのつもりか？小娘。」
「今回はおまけ付きだよ。」
「おまけ？」
幻騎士は首を傾げたがすぐに気がついたようだった。
「幻覚が…使えぬ。」
私は今回雲のフィールドに月の炎を練り込んでおいた。
そうすることで浄化の力で幻覚を発生できなくしたのだ。
「ほんっと便利な力。貴方の幻覚はちょっとレベルが高すぎて厄介だからね。封じさせてもらったよ。」
「なるほどな。これなら完全にAの得意とするフィールドだ。」
リボーンの言葉に私はニッと笑いかける。
「そうか。本当にお前と雲雀恭弥は似ている。奴も特別なフィールドで肉弾戦に持ち込んできた。」
恭兄も…！？
「奴にしてやった忠告をお前にもしてやる。俺の幻覚は剣技を補うものではない。その強すぎる我が剣を隠す為のものだ。」
私は痛いほどの殺気を感じ取った。
「へ〜強がりだなぁ。」
やっぱり、こいつには敵いそうにない。
私は言葉とは真逆の気持ちで幻騎士を見ていた。
これは恭兄をやられた仇であり、Aのただの足掻きだ。
せめて少しでも奴に傷をつけてツナにバトンタッチできれば…。
私は幻騎士に急接近すると雲の爪で切りかかった。
まずは様子見。
「…っ、やっぱ、止めるよね。」
「舐めているのか。」
私は幻騎士から距離を取った。
「奥義・四剣。」
「いつの間に！？」
幻騎士は私の背後に回り、足についた剣で斬りかかってきた。
私は雲の爪で挟むようにして止めていた。
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作者名：もちゅろ | 作成日時：2019年5月17日 11時
