標的283 全滅 ページ45
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「わわっ、煙たい。」
アブソレムのキセルの煙に包まれると、幻覚は解けた。
「ありゃ、皆んなどこ行った？」
「つい話に集中しすぎちゃったね。A君、あっちから音がするから行ってみようか。」
「ん！りょーかい。」
私とアブソレムは音のする方へ向かう。
「あ！上見てA君。真6弔花のザクロ君とブルーベル君と桔梗君がいるよ。」
「本当だ！！ん…？え、ちょっと待って！！ベル！？皆んな！？」
近づくと地面には倒れている仲間達がいた。
「え…嘘…どうしようアブソレム！！」
「まぁ落ち着いてA君。」
「落ち着いてられないよ！！」
「あぁん？おいバーロー、まだ生き残りがいんじゃねーか。」
「にゅにゅ！A見つけた！！」
「おや、捕獲対象の霧裂Aですか。では私はユニ様の元へ向かうので、彼女のことはザクロとブルーベルに任せてもよろしいですか？」
「なっ！3人ともユニの元へは行かせないよ！！」
私は武器を構えると真6弔花の3人を睨みつける。
「はっ、ヘナチョコ野郎が。いいぜ桔梗、お前はユニ様の元へ向かえ。」
「桔梗！隣のあの青いヤツは殺してもいいんだよね？」
「ハハン、彼は霧裂Aの部下の一人です。我々が狙っているのは彼女一人ですので始末して構いません。」
「にゅにゅーん♪」
「ちっ、アブソレム…ちゃんと戦える？」
「はは、大丈夫だよA君。」
アブソレムは何故かヘラヘラと笑う。
「では私は参りますね。ユニ様の元へ。」
「あっ！くそ！！待て！！」
「バーロー！お前の相手は俺達だぜ？」
「もう！！邪魔！！」
その時、桔梗の連れていた恐竜の頭のようなものが変形しだした。
「…！？」
「それは叶わないよ。」
「な！？」
「えぇ！？恭兄！？」
何故か恐竜の頭は恭兄の顔に変形した。
「極限に行かせんぞ。」
「止めてみせる。」
「き、京子ブラザー！？バジル！？」
次々と恐竜の頭が仲間の顔に変形していく。
「ひゃ。」
「頭が！！」
「あはは、面白いなぁ。」
アブソレムは楽しそうにその光景を眺めている。
「まさか、アブソレム知ってたの！？」
「ん〜？あ、A君見て見て。ベル君達だよ。」
私が見ると、ヴァリアーの顔に変形した恐竜達は桔梗を始め、ブルーベルやザクロにも攻撃を食らわせる。
「がっ、私に攻撃を！？」
「ぎゃ、ぐはっ！！」
「どあぁ！！どうなってんだ桔梗！？」
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作者名：もちゅろ | 作成日時：2019年5月17日 11時
