標的264 チョイスの結果 ページ26
・
「そんな人任せにできないよ！チェシャやマミィ達はAが助けるんだ！！」
私はベルを押し退け部屋から飛び出した。
「…っ！？」
咄嗟にベルに腕を掴まれる。
「A…頼むよ…俺の側にいてくれ。」
「…なら一緒に行こうよ！側にいるから！」
「やだ…。」
「何で！！」
ベルの私を掴む腕が微かに震える。
「今のお前は…どこかに行ってしまう気しかしないんだ。」
「…っ。」
私は腕の力を抜くとベルの近くに寄った。
ベルにここまで思わせてしまってたなんて…。
それでも、こんな所で皆んなの帰りをただ待っているわけにはいかない。
「ベル…絶対にどこにも行かないから。Aを信じて…。」
その時、何やら賑やかな声が聞こえてきた。
「あれ？この声…ツナ達が帰ってきたのかも！」
「…っ！あいつらが！？」
私達は急いで声のする方へ向かった。
慌ただしい足音と共にツナ達が一つの部屋に入っていくのが見える。
「やっぱり帰ってきた！白蘭に勝ったってこと？」
「わかんね。とりあえず話聞きにくぞ。」
私達は走るとその部屋の中に入った。
「あ！Aちゃん！ベルフェゴール！」
「ツナ！皆んな！無事だったんだね！」
「おいお前ら、白蘭に勝ったのかよ。」
「そ、それが…。」
ツナは私達に説明した。
チョイスでは負けたが、ユニという女の子のお陰でボンゴレリングは渡さずに済んだ。
ユニはブラックスペルのボスであり、野猿達のファミリーのボスでもあり、更にアルコバレーノのボスでもあった。
白蘭は7³(トゥリニセッテ)の力の鍵となるユニを手に入れる為ツナ達への攻撃を開始し、ミルフィオーレを脱退し逃げる事を決意したユニはツナ達と共にこのアジトに逃げ込んできた。
「なるほど、それじゃあまだ白蘭との戦いは終わってないし、ユニを守る為に隠れたりしなきゃいけないわけだね。」
「そういうわけなんだ…。」
「ごめんなさい、迷惑をかけてしまって。」
ユニは私を見て申し訳なさそうに謝った。
「何で謝るのさ。ツナ達はもちろん、Aだって迷惑なんて思ってないよ。絶対に白蘭なんかに渡さないからね！」
「はい…！ありがとうございます！」
ユニは太陽のような笑顔で微笑んだ。
私はユニに微笑み返すと、ツナを見た。
「ねぇツナ…白蘭と、真6弔花以外に誰かいなかった？」
「い、いや、後は幻騎士がいたくらいで、他には誰もいなかったよ？」
「そっか…。」
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 20人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もちゅろ | 作成日時：2019年5月17日 11時
