parents story �� ページ28
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「って、周りの敵倒しちまえば中は手薄だったってわけか。」
アジトの中に突入した俺達は、呆気なく敵の大将の首を取った。
強いて言えばやはり罠が至る所に仕掛けてあり、その罠に惑わされている仲間が多かったみたいだ。
だが俺からすれば、機械仕掛けのトラップなんて見破るのは朝飯前だったわけで、難なく最深部まで進み道中の敵も全員無事に倒すと、大将の元へ辿り着くことができた。
「っはあ〜なんとか無事に終わったって感じか。…ソフィア！傷は深くないか！？」
「えぇ、これくらい問題ないわ。」
「よかった…。」
「…貴方、さっきのあれはなんなの？」
さっきのあれ…とは、俺が覚醒してたやつだよな。
「わかんないけど、君がやられると思ったらスイッチ入っちゃって、気付いたら皆んな殺してたよ！」
「普通そんな変わったりする？」
「いや、俺も不思議だよ…。てか、俺でもちゃんと戦えるんだな、ってびっくりしてる。」
「そうね、あの時の貴方、すごく強くてかっこよかったわ。」
「え…かっこ、え！？かっこよかった！？」
ソフィアが、俺を褒めた！？
「ふふ…でも、そうね…。貴方って本当…面白い。」
「え？え…？ソフィア…もう、それはどういう感情で言ってるんだ？てか、ソフィアが…笑ってる…！」
「はぁ…アルフィー。前に貴方、私を好きだと言ってくれたわね。」
「え…！あ、うん！」
「そうね…私の中に好きという感情があるのなら…それは貴方に向けられているものね…。」
「うん……え…？え……？ええぇぇぇ！？」
今…なんて…？
「うるさいわね。ほら、任務も終わったし、帰ってご飯でも行きましょう。」
「待ってソフィア！君！俺のことが…その…す、好き…って！？」
え、てか、それに、ご飯も行ってくれるの！？
「置いてくわよ。」
「あっ、待って！うん、とりあえずご飯…行こう！舞い上がるなぁ〜俺…一旦落ち着け〜…。その…！ご飯は…さ、俺が奢らせてもらうから！」
「当然よ。」
彼女はフッと笑うと先を歩き出した。
俺…もう死んでいいかもしれない。
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・
それからというもの、俺達は付き合い始めた。
といっても、胸キュンデート…みたいなものは当然なく、相変わらずクールな彼女に尻に敷かれてしまっている状態なのだが。
「何ニヤついてるのよ。目障りね。」
「くう〜…その言葉すらもたまんねぇ。」
俺は幸せの絶頂期にいた。
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作者名：もちゅろ | 作成日時：2018年11月12日 17時
