雲雀生誕祭 �� ページ19
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今日は5月5日、こどもの日。
学校はお休み。
でも私にとっては今日はこどもの日ではなく、もっと大切な日。
そう…。
「HAPPY BIRTHDAY！恭兄〜！！」
「朝から騒々しいね君は。」
恭兄の誕生日なのである！
「シラけちゃダメだよ恭兄！せっかくの誕生日なんだから！」
「僕は別にそんなもの興味ないよ。」
「そんなこと言わずにさ、今日は学校も休みなんだしお出かけしようよ！」
そう言って私はいくつかのパンフレットを取り出した。
「さあ！今日は恭兄の好きなとこ旅行しよう！どこがいい？何したい？何食べたい？？」
「A、今はGWでどこも混み合ってる。わざわざ人が群れている所になんて行きたくないよ。」
「そっ、そんなこと言わずにさぁ！じゃあ人の少ないところ行こうよ！」
「当てはあるの？」
「う…し、強いて言うならここのカフェかな。知る人ぞ知る名店って感じで、人は少ないのにめちゃくちゃ美味しいかき氷があるらしい。まあ旅行ってより場所特定になっちゃうけど…。」
ここチェシャ達に聞いたカフェなんだけどね。
「ふーん、かき氷ね。」
「最近暑くなってきたし、ちょっと涼みたい気分じゃない？それに海の見えるカフェらしくて景色も良いみたいだし。」
「そう…ならそこに行こうか。」
「本当！？やったー！！」
「ふっ、嬉しそうだね。」
はっ…Aが喜んでどうするんだ。
今日は恭兄の誕生日なんだから、恭兄に楽しんでもらわないと！
「そ、それじゃ、ここの行き方なんだけどとりあえず電車乗って…。」
「わざわざそんな人が群れてる乗り物に乗るわけないよ。」
「うぐ…でも、A車とか運転できないし…。」
「心配ないよ。」
そう言うと恭兄は外に出た。
「おわぁ…。」
私も続いて外に出ると、目の前に出てきたのは恭兄の愛車、スズキ・カタナだった。
「乗りなよ。」
恭兄はバイクのエンジンをふかしながら私にヘルメットを手渡した。
「い、いやでも誕生日なのに恭兄に運転させるわけには…！」
「でも他に移動手段ないでしょ？」
「うぅ…。」
私は渋々恭兄の後ろに乗りヘルメットを被った。
「場所はどこだっけ？さっきのカフェの載ってるサイト見せて。」
「あ、ここだよ！」
私は恭兄に携帯を手渡した。
「ふーん。わかった、それじゃあ行こうか。」
「う〜本当にごめん。」
「いいから、ちゃんと掴まってなよ。」
そして恭兄はバイクを発進させた。
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作者名：もちゅろ | 作成日時：2018年11月12日 17時
