38〜T side〜 ページ39
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「…好きだよ。」
本気で言われているのではないかと錯覚するくらい
彼女の目は真剣だった
だから俺もつい聞いてしまった
「それってファンとして？それとも…一人の男てして？」
返ってきたのは予想通りの答え。
あー…俺何聞いてんだろ、笑
自分で聞いといて傷ついてるって
カッコ悪すぎだろ……
「ごめんごめん、ちょっとふざけた笑 でも、よかった。俺、変な壁作られるの嫌だからさ〜」
「玉ちゃんが、その壁壊してくれたんだよ？」
ふふって笑う君
でも、すごく悲しそうに笑うから
今すぐ抱きしめたくなる
俺いつからこんな夢中になってんだ…？
壁がないなんて、そんなの嘘だよ
だってこんなに近くにいるのに
すごく遠く感じる
それはやっぱり、俺が芸能人で彼女が一般人だから…？
「私の家、ここなの。送ってくれてありがとう。」
あっという間に来てしまったお別れの時
「どういたしまして。」
「じゃあ…おやすみなさい！」
…っ！
「ちょっと待って。」
気づいたら彼女の腕を引っ張ってた
「どうしたの？」
目を丸くして驚いてる彼女
俺もびっくりしてるよ
「これからさ…毎日連絡してもい？」
「え…？」
「俺、これから結構忙しくなって、メンタルやられそうだからさ笑 Aちゃんから連絡きたら頑張ろう！って思えるし。ね、だめかな？」
「迷惑じゃないの…？」
不安そうにこちらを見る彼女。
まるで子犬。
ほんと可愛いなぁ…
「もう、今の話聞いてた？笑 俺は、それで頑張れるの。いいかだめか聞かせて。」
「い、いいよ…///」
コクンと頷く君
「やったー笑 じゃ、おやすみ〜〜」
本当は今日告白するつもりだったんだからさ、
これくらい許してよ
だって、俺たちはずっと“友だち”なんでしょ？
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作者名：ぽぽ | 作成日時：2019年2月22日 21時
