2話 ページ3
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キバナ「いやーその話マジで面白いよなぁ!」
鍋を移動させながらキヒヒッとキバナさんが笑う。
その足元でコータスとジメレオンがのんびりと日向ぼっこ。
微笑ましい景色に思わず笑ってしまった。
それが自分のことかと思ったのか、
隣で木の実を抱えるAちゃんが不満そうに唸る。
「ユウリ〜。なぁに笑ってんの」
ユウリ「えっ!違うよ、Aちゃんの事じゃなくて!」
キバナ「ほらぁー命の恩人にそんな怖い顔しちゃだめだろ?」
「む…キバナくんこそお腹ぺこぺこで私にいつも縋ってくるくせに!」
茶化されて怒るAちゃんがグラボの実を投げつけるも
へにゃっと笑いながら軽々と受け止めるキバナさん。
キバナ「だってAのカレー美味いもん〜。
オレサマの相棒たちもすげー気に入ってるし」
「それ言えば許されると思ってるでしょ」
キバナ「ひっでぇ〜!ほんとうなのに!」
「ユウリ、キバナくんのこの『あまえる』に
負けちゃダメだよ。味を占めると毎回邪魔しに来るから!」
ユウリ「あはは…」
私とAちゃんが出会う前から顔馴染みらしい2人は
まるで夫婦漫才みたいなやり取りをいつも繰り広げてる。
どちらかというとAちゃんが邪険にしてるんだけと。
それすらもキバナさんは嬉しそうだ。
「……そういえば、ダンデ君とホップ遅くない?」
ユウリ「たしかに…」
キバナ「ホップが一緒なら方向音痴大王も大丈夫かと思ったんだけどなぁ」
やれやれ、と首を振るキバナさんはボールからフライゴンを呼ぶ。
フライゴンは「まかせてくれ!」と言うように
大きく旋回してみせるとワイルドエリアの上空へ高く飛び立った。
「5人とみんなのポケモンたちの量だから、
来てもらわないと困るのになぁ」
ユウリ「やっぱりローズさんとお茶した後に
ホップくんと合流してから集合ってダンデさんには
難しかったのかな…」
キバナ「ふは、ユウリ辛辣〜」
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作者名:曙ぼあ | 作成日時:2023年9月11日 21時