【wrwrd】幹部死んでたんで助けます (ページ6)

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エーミールですページ6

『それで、要塞前まで来たが？』

em｢門番に話しかけてください。
その後は私に続いて話してください。｣

『わかった。』

私は、要塞の中に入ろうとして門番に止められる

｢待て、今日は面会の予定は無い。何の用だ。｣

『本を取りに来ました。』

｢本？｣

『はい。置いたままにしていたので……』

｢この軍の者ではないだろう？｣

『いいえ。それとも死人は軍の人間と判断されないのですか？』

｢？？｣

言っとくが私はエーミールの言葉を繰り返しているだけだ

コイツが何言ってるかは私に聞くな

あと、コネシマ、引いた顔をするな

『通してください。幹部は死んだら幹部じゃなくなるんですか？』

コイツ、もしかして狂ったか？？

意図が全く読めん

ここから面倒事に巻き込まれるのはゴメンだからな

そう話した所でフッと人の気配がした

反射的に身体が気配から遠のいて
手を隠していたナイフに添え体制を整える

前には目元が見えない緑のパーカーの男

気配だけでわかる

一般人ではない

em｢幹部の1人ゾムさんです。｣

(あぁ……幹部か)

em｢身構えず自然としてください。少なくとも今の貴方は殺しません。｣

(どうだかな…仲間が数日前死んだんだ。
狂っていてもおかしくない。)

em｢じゃあ、また繰り返して話してくださいね。｣

……

『ゾムさん。』

zm｢誰？｣

(こっわ…)

フードからチラチラ見える目は明らかに笑っていない

こちらを警戒する気持ちもよくわかる

『要塞に入りたいんです。』

zm｢誰？｣

二度目の質問

響く声

獣のような目

こちらを観察している様だ

多分隠しているナイフの位置はバレただろうな……

『忘れたんですか？』

zm｢誰やねん。｣

少し間を置いて彼が話す

em｢エーミールです。｣

(コイツ何言ってんだ？！本当に言うのか…？大丈夫なんだろうな……？！)

em｢お願いします。Aさん。｣

『……エーミールです。』

こんなピリピリした相手に爆弾投下してどうすんだ…

恐らく相手も何かしら武器は持ってる

幹部と戦っても勝ち目はない

今日が命日になるかもな……