結局人間顔ですか？２

第４９話 ページ30

「ただいま〜」

「お〜おかえり」

万事屋に帰ると銀さんしかいなかった。

「銀さんっていつもいない？仕事ないの？」

「俺はここにいることが仕事なの〜」

完璧に引きこもりになってんじゃん。

「どこ行ってたんだ？」

「妙ちゃんのところ。言わなかったっけ？」

「覚えてねー」

聞いといてなんやねん

「で、銀さんは何してるの？」

「暇してる」

まあ、うん、見ればわかるわ。ソファでゴロゴロしてるもんね。

「暇なら定春の散歩でもいかない？」

「おお」

銀さんは重たい腰を上げて、出かける準備を始めた。

「定春〜、お散歩行こうね〜」

「ワン」

嬉しそうにパタパタとしっぽを振っている。

「うんうん、うれしいのはわかったけどそのままずっとパタパタされると家壊れちゃうな〜」

通常の犬よりちょ〜っとだけ、サイズが大きいからね。

「よし行くぞ〜」

「ワン」

二人と一匹で万事屋を出て、近くの公園に行った。

「定春、取ってこ〜い」

ボールを投げると、定春は銀さんに向かって一直線に走った。

そう、ボールではなく銀さんに向かって。

「うおおおおおお。なんで俺なの！？なんで俺なの！？ボールに行けよぉぉぉぉぉ」

銀さんが叫びながら走っている。

うん、なんで俺なの！？って２回言ったね。

「っておーい、銀さん大丈夫〜？」

５分後、銀さんは定春に加えられながら帰ってきた

「大丈夫に見えるか〜？」

「まったく」

「だろうな」

とりあえず、定春から銀さんをはがして銀さんにハンカチを渡す。

「まあ、うん、拭きなよ」

「ありがとな。欲を言えば助けてほしかったが」

「うん、無理。あの状態の定春くん止めたら標的が私に変わりそうだもん」

「確かにな」

なんで、神楽ちゃんは定春くんに好かれてるんだろう？

万事屋の中で唯一定春くんと普通にできてるの神楽ちゃんぐらいだよね？

あ、私も大丈夫だわ。

ってことは定春くんは女好きなのか？

いや、でも前に妙ちゃんに襲い掛かってたような…



「銀さん、定春ってなんで白いんだろうね」

「いきなりどうした」

あっいろいろ考えてたら全然関係ない事言っちゃったわ

「じゃあ定春って」

「いや、定春の事を俺に聞かれてもわかんねえぞ！？」

それもそうか。

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