シグマver. ページ7
Aside (捏造多々有)
名前も無い、居場所も無い、自分が何者かも知らない。
過去さえ持たず。“虚無”だけを纏い持った男。
それが、シグマと初めて会った時思ったことだ。
一人暮らし初の買い出しから帰る道すがら、突然腕を掴まれたかと思えば私の名はシグマだと名乗られた。
頭がイカれているのだと思った。
もしかしたら初対面にも関わらず、家に上げた所かそのまま居候の許可を出してしまった自分の方がイカれてるのかもしれないが。
理由は簡単。
ただの同情。
突然名乗られ、あろう事か一緒に住むことを願われたのだ。
でも問い詰めれば問い詰めるほどに、本当に何も持たぬ事が判明したのだ。
ある日目を覚ましたと思ったら知らない所にいた。名も知らない場所。何に使うのかも、何でこんなことをしなければならないかすら知らない。
どこにでもある記憶喪失の人というifストーリーではない。
本当に世界で私を知る者などいない、と。
そう語ったのだ。
会って間もない女に。
そんな風に語られてしまっては手放すに手放せないし、この庇護欲の様な物は一種の使命感なのかもしれない。なんて思うことにした。
そこで幾つかの条件を出し、居候を許可。
＿＿＿＿期限なんてありはしないのに。
もちろんのことだが家族には言えない。
言ったらどうなるか。無責任だと罵られるかも。
だけど言えないからこその背徳感の様なものを感じるのだ。
それが何とも堪らない。
きっと同情や使命感だけでなく、好奇心か興味からくるものもあるかもしれない。
時間が流れるのは早く、シグマが来てから半年ぐらい経ってしまった。
流石に全ての物を貸すのは嫌なので、1番初めに5万だけ渡して後はお小遣い制にしていた。
今は何となく馴染んでしまった2人分の夕飯を作りながら、彼…シグマがおつかいから帰ってくるのを待っている。
するとリビングのドアが開き、控えめにただいま、と口にする彼がそこに居た。
A『おかえり……。道は流石にもう覚えたかな？』
なんて揶揄うように言ってみれば、彼はまぁ、な。と首を掻きながら答えた。
彼の目線がいつまで経ってもこっちに向かないのが少し気になった。1歩も動こうとはせず、目線は永遠に何処かを彷徨っていた。
時間が止まってしまった様に感じる。
やがて彷徨っていた目線が私と合うと意を決したように彼が放った。
シ｢………なぁ、これ。｣
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西 - この方角に福があるはずです
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水菜(プロフ) - 綾瀬川さん» 綾瀬川さん、リクエストありがとうございました！お話が完成いたしましたのでご報告させていただきます！ (8月26日 16時) (
レス) id: c1a8a22eac (このIDを非表示/違反報告)
水菜(プロフ) - 綾瀬川さん» 本当ですか、、ありがとうございます！条野さんですね、了解しました🥰 後で覗かせて頂きますね！ (8月23日 22時) (レス) id: c1a8a22eac (このIDを非表示/違反報告)
綾瀬川 - すごいです、、、、 私は最近、利用し始めたので、こんなふうに書けるといいなって尊敬します！リクいいですか？できれば条野さんを書いてほしいです❗よろしければ私の作品も覗いてください、、、、 (8月23日 8時) (レス) @page6 id: 161a01b196 (このIDを非表示/違反報告)
水菜(プロフ) - 眠いちゃんさん» ありがとうございます！！全て…!?凄いロマンチストですね！尊敬します！ (6月8日 17時) (レス) id: c1a8a22eac (このIDを非表示/違反報告)
眠いちゃん - 隠された意味全部分かったので私はロマンチストです() 最高過ぎます！！ (6月8日 13時) (レス) @page1 id: 07b28c2f89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水菜 | 作成日時：2023年4月7日 16時
