9歩、 ページ12
白布side
そうだ、何も太一は性格だけでモテていたわけじゃないのだ。
瀬「お？何だよ？」
天「どーしたのサ、けんじろ？」
………。
白『太一は……料理も上手いんです。』
瀬･天「はぁ？？？」
まぁ、予想通りの反応だ。
白『なんか割と最初らへんに聞いたんですけど、中々に複雑な事情？があるみたいで、家事は分担制らしいです。なので料理とは言わず、一応家事全般はできると。』
瀬･天「は？？？」
反応が変わってないっスよ
疑わしいのはあると思うが、実際に太一の手作りを見てみれば一目瞭然だ。
あれは店舗並みの上手さだ。
(シェフ並みとは死んでも言わない。)←
天「ていうかそんなこと言われたら勝てる男子居なくなっちゃうジャン！」
瀬「確かにな……あいつ弱点とかあんのか？」
白『字は下手くそですよ。俺が書道やってたのもありますけど』
天「えー、そこは気にしなくない？？」
ﾊｧ…
白『…………裁縫は無理らしいですよ、アイツ。針に糸通すのに10分くらいかけてたんで。』
瀬「10分は中々ひでぇな笑」
天「でもそれだけか…神様不平等すぎナイ？？だって太一さ、頭もそこそこあって、運動も出来る。走るのは苦手っつってたケド、平均よりはワンランク上ﾀﾞｼ」
天童さんどんどん眉が寄ってってますよ。
わかりますけど。
瀬「で、家事とか料理も出来て、性格もなんか紳士風、と。欠点みたいなもんは字と裁縫、かぁ…」
瀬「え、無理じゃねぇ？やっぱり誰も勝ち目なくねぇか。」
瀬見さんはどんどん眉が下がってってるな…
反応は同じだけど考え方は真逆みたいだな。
なんて思っていると……
ｶﾞﾁｬｯ
何だ？
川「ちわッス、最後だったんで鍵閉めときました。」ｼﾞｬﾗｯ
瀬「おう、サンキューな！職員室までは俺が持ってくわ」
川「アリガトウゴザイマス☆」
瀬「………………………。」←
瀬見さん、いい加減慣れた方がいいですよ(呆れ)
表情筋ってもしかして関係ないのか、モテすぎてギャップにしかならないのか…
っていうか愛想は悪i
天「愛想はあんま無いのにねェ」ﾎﾞｿｯ
天童さん……
口にしちゃうのか
川「……？…どうしたんスか」
天「イヤー、何でもナイヨー。」
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作者名：水菜 | 作成日時：2022年12月11日 16時
