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伊野尾side

それから、薮と山田にも話した。

山田も薮も受け入れてはくれたけど、なぜか雄大とできてる説ができたり…。


でも遊びには行くことになって、毎日は雄大も大変だろうからそこは話そうと思ってる。





病室のドアを開けると、雄大は窓の外を見ていた。目覚めてから、ずっとこうらしい。


「ゆーうーだい!」
「あ、伊野ちゃん。
今日も来てくれたんだ、無理しなくていいのに」


「無理なんか、してないよ。
今までずっとずーっと喋りたくて、会いたくて。そんな人が今ちゃんといてくれてるんだよ?

無理なんかしてなくて、自分の意思で動いてるの。



だからさ、無理してるなんて言わなくていいから。」

「伊野ちゃん、ありがとう。
でもね、毎日だと俺も伊野ちゃんも疲れちゃうでしょ?

だから、週に3日か4日でいいんだ。」


雄大は、何故か申し訳なさそうに、何かを隠しているような目をしながら言った。


今日はまだ、勉強はいいよね。
そう聞いてから、リハビリやら薬やら眠っていた時の夢の話なんかを聞いた。


「今日は立ち上がる練習だったよ。
寝たきりで筋肉がなくなっちゃってるからね。


立つこともできなくてね、結構ショックだったけどまあ、伊野ちゃんも応援してくれてるし、頑張るね!」



今までずっと寝てたというのに、雄大はすごく元気でこっちまで元気を貰うほどだった。



「うん、応援してるよ!
雄大が元気そうでほんっとによかった。

じゃあ月水金土の週4日来るね。」

そう言って病室を出ると、気を使って外にいてくれた雄大のお母さんに遭遇した。


「慧くん、本当にありがとうね。
無理しないで、自分の時間も大切にしてね。でも、雄大をよろしくお願いします。」

ほんとに似てるよね、雄大とお母さんって。



「無理なんかしてませんよ。
これも、大切な自分の時間ですから!」


この思いは、絶対に変わることは無いと思っていた。

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作者名:白米慧&桜李 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2018年3月2日 20時

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