自分がよければあとはどうでもいい ページ39
___虚と琲世がいる、もう一つの世界線
佐織「莉愛〜!荷物重いよ〜!」
莉愛「知り合いの配達員が腰やっちまったんだ。少しぐらい我慢しろよ...ここの家汚いな」
佐織「そう?浪士が潜ってるところよりマシだけど...」
配達先はボロボロの家、家主はかなりの美形。
虚「ありがとう。仕事道具を揃えるのを忘れていてね」
莉愛「職業はなんですか?」
虚「大工と庭師...色々やっている。」
佐織「建て替えればいいのに」
虚「明後日建て替えるつもりですよ。材料がまだ揃わなくて...」
莉愛「ふーん...頑張ってくださいね。では、失礼します」
ドアが閉められた後、寝室に荷物を運び様々な刃物を取り出す
虚「拷問に耐えるスキルを身に付けたのは数年前、しかしドライバーは試されてない。別に吐き出してほしい情報なんてありませんが...あなたの反応が見てみたい」
やめて、と一声
しかし虚は容赦しなかった。彼女の叫び声は防壁で聞こえることはなかった
虚「喋ってみてください。朝ですよ?挨拶ぐらいしたらどうですか?」
「...おはよう...ござい...ます」
虚「まだ生きている...頑丈な玩具でよかった。米ぐらいは用意します」
もう一つの魂を取り出す際に、彼女の身体にどれだけの負担がかかるかを計算しているのだろうか。虚の考えは誰にも読めなかった
「いつ...レインさんの...」
虚「今日中には。」
「...私...頑張って耐えます...奪ってしまったものを...あなたにお返しするために...」
虚「そうだ、君は耐えなくてはいけない。耐えたら人探しを手伝ってもらう」
「人...探し...?」
虚「人間を殺すのはその後だ。あなたの身体にレインの魂を入れ、レインの存在を消しあなたと同化させようとした者...必ず見つけ出して殺さなくてはいけない。」
「...レインさん...そんなに想われているんですね...羨ましいなあ...」
虚「...そうか。記憶がないからそんなことが言えるんだったな」
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作者名:琲世 | 作成日時:2019年4月29日 15時