【黒曜編】ｱﾋﾞｽｶﾞﾝﾅｰ、護衛になります【REBORN】 (ページ40)

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第４０話全速力ページ40

──少し寂(さび)れた道を、全速力で走る。

目的地周辺は、だいぶ人通りが少ない。

多分、次のバスが来るまでかなり時間が空く･･･だったら、全速力で走った方が速い。

チラッと手にした地図に視線を落とし、向かう方向を確認したあと、再び視線を前に向け、スピードを落とすことなく走り続けた。

なんでこんなに必死になって走ってるのか──そんなことは、自分でもわからない。

さっきまで腹を立てていた奴が行ったであろう場所に、何で全力で走ってまでわざわざ向かわなきゃ行けないんだ。

ふと、そんなことを思ったけど･･･今更止まる気にもなれなかった。

──ひたすら長い一本道を走り続けていると、バス停らしい標識が見えてきた。

そこには、“黒曜ヘルシーランド前”と書かれていて、その奥には大きな建物らしきものが見えた。

ここか･･･。

走り続けたせいで上がりきった息を整えながら、目の前の建物を眺める。

貴｢ハァ･･･ハァ･･･ﾂｯ･･･ここにっ、沢田が来てんのか･･･？｣

頬を伝う汗を手の甲で拭いながらボソッと呟いた。

フーッと息を吐いたあと、気を引き締めて黒曜ランドの中へと入っていった。