【鶴丸国永】消える ※審神者闇落ち ページ23
「ねぇ、鶴丸」
「お？なんだい？」
「鶴丸に、至上の驚き与えてあげようか？」
儚げに笑う主
「いいねぇ！どんな驚きだ？」
顔を上げた主の綺麗な黒い瞳が紅く染まっている
「っ」
「私ね、歴史変えたくなっちゃったみたいなの」
主の手には昨日折ってしまった、山姥切国広
大切な初期刀
真紅の目からひとつ、またひとつと流れ落ちる涙
「殺して、鶴丸」
俺の手を握り刀を抜かせる
「あ、主」
震える声で呼びかけても微笑むばかり
「最後は、貴方が良いの。大切で大好きなあなたに」
抜いた刀の切っ先を胸に押し当てた
「俺で、いいのか？」
「えぇ、あなたが」
主の目を見ながら刀を押し込む
ふわりと赤が舞う
主の着ていた白の着物の、胸に花が咲いたようだった
涙でぼやける視界のなかで手を伸ばしてくる主
俺の頬に手を当てて穏やかに微笑んでいた
「ありがとう、鶴丸。大好きよ……愛してる」
そういうと目をつぶった
ゆっくりと滑り落ちた手を握りしめると真っ赤な帯飾り
「あぁあぁぁ！！！！」
帯飾りと主の手を握りしめながら叫ぶ
自分の叫んだ声で気が遠くなった
意識がゆっくりと消えた
「る、ま」
「鶴丸っ！」
その声で目を覚ました
「おはよう鶴丸」
そう言って笑う綺麗な女性
「あ？お、おう」
「もうやだ、鶴丸ってば寝ぼけてる」
そう言って笑っている
俺の主なのか？
脳裏には儚げに笑う主
俺の知っている主はこんなに大人びていなかった
あどけない雰囲気に明るさと華があった
夢だったのかと思い、手を開くと
そこには確かに帯飾りがあって、その上に一粒雫が落ちた
終
暗い話書いてるときが一番楽しいです
ついでに作者の近侍が鶴丸です
初期刀が山姥切です
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小雪 - すみません。漢字間違えました！ (2015年5月18日 21時) (
レス) id: a8677c2522 (このIDを非表示/違反報告)
小雪 - リクです！ 鯰尾移藤四郎をお願いします！ (2015年5月18日 21時) (レス) id: a8677c2522 (このIDを非表示/違反報告)
凪 - 獅子王見ました！また他の機会でも獅子王がでてきてくれたらなーなんておもってます！更新頑張ってくださいっ！ (2015年4月1日 3時) (レス) id: 94edf58f41 (このIDを非表示/違反報告)
刻流(プロフ) - 法螺蜜柑さん» コメントありがとうございます！はい、検討させていただきますね。 (2015年3月31日 14時) (レス) id: 99dea79436 (このIDを非表示/違反報告)
法螺蜜柑(プロフ) - コメ失礼します！アンケートの4でお相手もしよろしければ次郎さんも考えておいていただきたいです！ 長文失礼しました。 (2015年3月30日 0時) (レス) id: ee47170a4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刻流 | 作成日時：2015年2月11日 19時
