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藍サイド
現場のすぐ近くにすんでる人が、救急車と警察を呼んでくれたらしく、私と(人1)はすぐに病院に運ばれた。有海もついてきた。
幸い、私はかすり傷程度ですんだけど、(人1)は重症だ、といわれた。
私と有海は事情聴取を受けた。有海が、かろうじて車のナンバーを覚えていたおかげで、犯人はすぐに捕まるだろう、と警察の人は言った。
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藍「…」
(人1)の病室。ひどく、静まり返っている。
先生の話だと、(人1)は足を折ってしまっているらしい。
カラカラッ
有海「…皆に、伝えてきたよ。」
藍「…うん。」
返すことばが見つからない。
私といたせいで、(人1)は…
有海「藍」
藍「…ん?」
有海「…今自分のせいで、って思ってたでしょ。」
藍「…うん。」
有海「思い詰めちゃダメだよ。…(人1)も、きっと思うに違いないよ。」
藍「…でもっ!」
今まで思っていたことが、胸に閉まってた言葉が、溢れ出てきた。
藍「もしあのときっ、私と一緒に帰ってなかったらっ!こんなことにならなかったかもしれないのにっ!だから、だから…っ!」
泣きじゃくってしまった。芝居の時以外、泣かないと決めてたのに。
?「…泣かないでよ、藍」
藍「…え…?」
顔をあげると…
有海「…(人1)っ!」
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作者名:らみ | 作成日時:2019年1月29日 18時