【歌い手】私は、何となく歌い手になった…はずなのに、気づいたら有名になってました！【まふまふ】

愛音のお話27！ ページ38

「…そうですか。なら、まふは…！」

『ええ。過度の疲労やストレスが溜まっていたのでしょう。もう大丈夫です。ですが、念のため検査入院です』

医者から告げられたのは、そらるんの言う通り、疲労とストレスだった。

そら「な、言ったろ？」

「うん…よかったぁ…」

面会許可も得て、まふの病室へ。

そこには、すやすやと寝息を立てて眠るまふの姿が。

その腕には、点滴が施されていた。

「…もう、まふったら…」

そら「ほんと、手間のかかる奴だよ…」

そう言うそらるんの横顔は、とても優しい顔をしていた。




それからずっと、私とそらるんはまふの病室で、ただただ無言で、佇んでいた。

96ちゃんが来た時、「何この空気…」って突っ込んでた。

そして、何を思ったのか96ちゃんは、そらるんを連れて「私達先に帰ってるねー！」と

病室を出て行った。

まふ「…ん……？」

「まふ…？」

まふ「あれ、愛音…？ここ…どこ…？」

「まふ…っ！」

まふ「うわっ、なっ、何、急に…！」

まふが目を覚ました。嬉しさのあまり私は抱きついた。思いっきり。

まふ「えっ、ちょ…っ！！」

ドサリ、と二人一緒にベッドに倒れこんだ。

「もう…心配したんだからぁ…！」

まふ「え、まってどういう状況？」

「何って…あんた倒れたでしょう！？忘れたとは言わせないからね！？」

まふ「うええええ！？ごめん！」

全く、もう…

「…でも…起きてくれてよかった」

まふ「…ごめんね」


『…愛音、まふのこと好き？』

「____ッ！」

不意に、96ちゃんの言葉を思い出した。私は…まふの、ことが…





「…好き？」

まふ「何が？」

「へっ！？い、いやっ、なんでもない！！」

思わず変な言葉が飛び出したよ。びっくりした。

「まふ、念のため検査入院だからね。服とかは96ちゃんが持って来てくれたから」

そういい、そろそろいい時間なので帰ろうとしたその時。

まふ「…え、もう行っちゃうの…？」

「…時間もそろそろあれだし、面会時間もあるし…」

まふ「やだよ！！一人にしないでよ！！寂しくなるから行かないでよ…！！」

「まふ…」

まふが声を荒げた。こんなことは滅多にないのに。

「…でも……」

まふ「お医者さんには僕が頼むから！！お願いだから！！一緒に寝てよ！！」

まふがとうとう暴れだし、点滴が外れそうになる。

「まふっ、危ない！！」

まふ「ねぇっ！！お願いだから！！」

「まふっ！」

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