天使と不良

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ﾋﾟｺﾝｯ









あれから、家に帰ってずっと部屋でゴロゴロしていた。









用事なんてないしね。









すると、スマホの着信を知らせる音が部屋に響き渡った。









”もう用事終わったか？
終わりしだい、春蘭公園まで来て！“









はぁ……









どうしよっかな……









まあ、適当にしゃべって帰ればいいか。









重い体を動かして、身支度を整えた。









春蘭公園って、たしか穴場のような公園で、夜になったら誰も近づかないようなところだよね…









まあ、昼間も誰もいないのがほとんどらしいけど。









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｢おっ！きたきた｣









公園の入り口近くまで行くと、入り口の柵に腰かけてスマホをいじっていただっちゃんがいた。









制服のままだから、家に帰ってないのかな。









でも、はたから見たら本当にただの不良だ。








だっちゃん見た目チャラいし。








私だったら、いや、私じゃなくても近づかないと思う。









いくらイケメンでもね。









｢遅かったなー｣





『用事長引いちゃったの…、ごめんね？』





｢あ、お、おう。と、とりあえず行くぞ！｣









ほら、男なんて所詮こんなんだし。








まあ、女もだけど。









ちょっと笑うだけで許してくれるし、騙せるの。









あー、もう。









考えるのやめよう。









気分悪くなる。









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｢こっちだぞ〜｣









だっちゃんのあとをついていくと、どんどん人気のないところに行く。









『ちょ、ちょっと。どこ行くの？』









思わず立ち止まると、だっちゃんは後ろを振り返った。









｢え？あ、ごめんごめん。なんもあぶねーことはしねーから安心しろ｣







『いや、そうじゃなくて……』









足早に歩いていくだっちゃんのあとをついていくしかなくて、足を進めた。









だって、帰り道わかんないよ……









もし送ってもらうことになったら、ほんと最悪だもん…









家知られるじゃん……











それだけは嫌なの……

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