木槿のふたり (ページ42)

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クリスマス前夜の打ち上げページ42

「いや〜ッ、流石にあれはシビれましたね！」
「俺も、もうダメかと思った〜」

「サム、お前やるときゃやる男じゃん」
「イェス！」
「ははーん、そうだよなあ！」

各セクションがごっちゃになり、大盛り上がりの打ち上げ会場。
ああ、もうあれは完全に出来上がってるな…、という人もちらほら。

皆んなが楽しそうに、騒いでいる。
　

ハプニングはあったけど、事故もなく、怪我もなく、無事にツアーが終わって、本当によかった。

ありがとう。の気持ちを込めて、小指のピンキーリングを触る。

ウィルが「は〜ッ、疲れた」と、ワイワイ大騒ぎの輪から抜け出してきた。

「ふふ、みんな大騒ぎだね」
「ね、大成功の祝杯！カンパイ、しよう！」
私たちもチリン、とワイングラスを合わせる。

「A、大丈夫？」
「ん？」
「ほら、あと30分で12時だから」

時計の針は、23時半を指している。
あと30分経てば、0時。日付は12月24日に変わる。

「大丈夫！あ、ウィル、あそこで二宮さん呼んでるよ！」
「おっと、今度こそマジック見破らなきゃ！A、飲みすぎないようにね」
「わ〜かってるよ！ほら、行ってきな！！」

ウィルを見送りながら、グラスの半分くらいの赤ワインをぐびっと飲み干す。