眠気は何にも勝る ページ4
時差ボケをしなくなった。正確には、時差ボケに慣れた。慣れってすごい。
という訳で、そろそろ休む必要もなく、Aはダイアゴン横丁へ。サクッと何事もなく教科書等を買い、終了。
また数日後の9月1日、ホグワーツ特急に乗車。
今回も普通にぼっちで乗って、超寝ていた。けれど、彼女は気付かなかった。彼女が知らず知らず気配を消して爆睡していたため、周りも気付かなかった。
彼女は、ハリーたちと同じコンパートメントにいたのだ。
「(何か肌寒い気がする………)」
勢い良く汽車が止まった衝撃と、妙な冷気で、彼女は目を覚ました。起きてみればあら不思議、全ての明かりが消えている。コソッと携帯で時間を確認する限り、ホグワーツには到着していないはず。コンパートメントの自分とは反対側の位置、少し離れた席で、ハリーの声が聞こえる。知らない大人の声も。
スーッと扉が開き、吸魂鬼(ディメンター)が現れた。全身を黒いマントですっぽりと覆い、顔は見えない。僅かに覗く手は死骸っぽく、背が高い。奴が現れた瞬間、皆が言い知れぬ恐怖感と、先程とは比較にならない冷気に包まれた。不気味な存在に、誰もが多少なり怯えている。
A以外は。
「(さっむ…でも眠い…ホグワーツまであと何分かな……………よし寝よう)」
風間A、こんな状況下で、まさかの迷いなき二度寝である。
目を閉じて1分、すよすよと寝息を立て始めた。完全に爆睡モード。起きる気配 is 皆無。
まあだから、当たり前に吸魂鬼の被害も受けなかったし、トラウマになったりもしなかった。ホグワーツへの到着と共に目覚めた彼女は、「あ〜スッキリした」などと口走りつつ、良い気分で馬車道へと向かった。
「やあ、トコハ。今年も機嫌が良さそうだね」
「ドラコか、お久しぶり。わたしは熟睡できて大変ご機嫌です」
「うん、どうせそんなことだと思った。さあ馬車にどうぞ、お嬢様」
「では有難く」
昨年に引き続きAに声をかけたのは、ドラコ・マルフォイ。いい加減彼女の扱いにも慣れたドラコは、彼女が至極くだらない理由で機嫌が良いのだと知っても、最早動じなかった。
イギリス紳士的な言動でエスコートされ、Aは今年も、ドラコと同じ馬車に乗った。はいそこ、お嬢様ってタイプじゃなくね？とか言わないように。
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一般市民B(プロフ) - お待ちしてました！！イケメンのコミュ力パネェ…更新頑張ってくださいね！ (2022年2月8日 18時) (
レス) @page10 id: aa0bfcf6a1 (このIDを非表示/違反報告)
CHIA(プロフ) - めっちゃ面白かったです！これからも頑張ってください(￣^￣)ゞ (2021年9月4日 15時) (レス) id: a32ddc8099 (このIDを非表示/違反報告)
由瑞 - 続編おめでとうございます！凄く面白かったです！更新頑張ってください!おめでとう (2020年11月8日 22時) (レス) id: 8d4739ba12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：☆りんりん♪ | 作成日時：2019年8月4日 2時
