夢を元にした日本人がホグワーツで愉快に過ごす話～賢者の石篇～ (ページ20)

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クリスマス休暇-2 ページ20

クリスマス休暇が始まる。
ホグワーツ特急でキングス・クロス駅に行き、その後どこかで普通に時空を超えて、飛行機に乗り日本へ。

「パパ、ママ、ただいま！」
「A、お帰りー！」
「お帰り、とりあえずは元気そうで何より」

空港で待っていた両親と久しぶりのハグをして、彼女は家に帰った。車の中で、ホグワーツでのいろいろをいっぱい話した。2人は楽しそうに、ついでに物珍しそうに、笑顔で聞いていた。

「という訳で、わたしも2人に、プレゼントを贈りたい」
「なるほど」

帰宅後、早々に彼女は、プレゼントのことを母に相談した。ふむふむ、と頷いて母は、1つの提案をした。

「ミサンガを作るのはどう？簡単だし、根気さえあればイケる」
「良いねそれ、採用」

手作りで何かするのがそんなに得意ではない自分にもできそうな案に飛びつき、彼女は母に教わって、数日間2人分のミサンガを作り続けた。
数日後、ハーマイオニーにはグリフィンドールカラーの、ドラコにはスリザリンカラーのミサンガを無事に作成し、Aは満足そうに完成品を見つめた。一生懸命がんばったおかげか、初めてにしては、上出来な出来上がりである。

「喜んでくれるかな…」
「喜ぶよ、きっと。よくがんばった！」

母に頭を撫でられ、Aは年相応に子供っぽい笑顔を浮かべた。まだホグワーツでは見せていない笑顔だ。仕事を終えて帰った父にも撫でられ褒められてますます笑う彼女は、普通に普通の子供で。

仲の良い親子3人は、残りのクリスマス休暇を、家族で温かく過ごした。
当たり前のようで当たり前ではない、幸せなクリスマスだった。

素晴らしい休暇で元気を補充して、最終日に彼女は、ホグワーツへと戻って行った。