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ここ数日頭痛が止まらねぇ
Aの痛みはきっと
こんなもんじゃなかった
伊地知が運転する車の中は
Aの曲が流れていて
それが心地よくて
俺は車内で爆睡する
俺が眠りにつきそうになると
伊地知が音量を下げる
最近はこいつまで
俺を心配しているようなことを言う
現場に到着しても、ギリギリまで俺を寝かせる
出発から到着まで
明らかに時間がかかりすぎているが
そうでもしないと俺が寝ないことをわかっているんだろう
「五条さん、任務の時間です。それから、、」
伊地知に声をかけられて目を覚ます
「ん。何？」
「先ほど、Aさんが目覚めたそうです。」
やっと、、やっとだ、
俺は無言のまま車から降りて
フラフラと呪霊の前に立ち
一瞬で消し去った
Aに会いたい
会って、なんて声を掛けたらいい？
わからねぇけど
とにかく、会いたかった
生きていると、実感したいんだ
あがった帳をみて、伊地知が近づいてくる
「五条さん、次の任務まで1時間あります。1時間後に、高専の門でお待ちしています。」
聞くや否や、俺は高専に飛んだ
医務室の扉の前に着くと
夏目がAに余計なことを伝えてるのが聞こえた
驚いているAの声
Aの口から俺の名前が発せられている
それだけで、全身の力が抜けるほど安堵した
フラフラと壁に手をついて寄りかかり
夏目が出てくるのを待つ
少しして夏目が出てきた
俺を見て少し目を見開いて
立ち去る
入れ違いで俺が入った
よく見たくて、久々に目隠しを外す
横になったまま俺を見たA
その瞳に、胸が苦しくなって
息がしづらい
近づいて見下ろす
顔色は良いな、まだ飯食ってねぇのか？
起きたばかりか？
痛むところはねぇかなとか
思うことはたくさんあるのに
なんと声をかけていいかわからない
目を見て名前を呼ばれると
生きていると実感して
安堵でため息がでた
そのまま立ち尽くしていると
Aが体を起こそうとして
思わず制した
Aが俺に気を遣っているのがわかる
それでも俺が言葉を選んでいると
すぐに仕事に復帰すると言い出しやがって
慌てて拒否した
寝てろというと、自分を役立たずとか言い出しやがった
はあ、、この自己肯定感の低さ
これは小さいころから変わってない
聞けば仕事でしか役に立たないとか言ってやがる
ふざけんなよ、
仕事以外での関係を断ったのは
お前だろ
暫くして、Aが俯いて
肩を震わせた
怖がらせたか、、
ここに長居はよくない
そう思い、医務室を出た
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作者名：りん | 作成日時：2021年7月19日 0時
