157 ページ11
高専に着くと、私はまず硝子ねえに会いに行った
悟は、職員室にいると言って
用事が終わったら来るように言われた
硝子ねえは、相変わらず医務室で
なんかの解剖をしていた
「お、来たかA。具合は？」
『大丈夫。薬、ありがと。』
「ほら、これ。飴ちゃん。」
手袋を外して、いつもの瓶をくれる。
『ありがと、硝子ねえ。』
硝子ねえはずっと変わらない。
変わらず、私のお姉ちゃんでいてくれている。
硝子ねえが知らない私の体の悩みはない。
『硝子ねえ。聞いてもいい？』
教えてくれるかな。
「どしたの？」
『いつから大人になるの？、いつまで、子供でいいのかな。』
一瞬驚いたように目を開いて
近寄って頭を撫でてくれた。
「んー、それは随分と難しいな。」
やっぱ、硝子ねえも、答えは持ってないのかな。
「でも、Aはいつまでも私の妹だし、きっといつまでも、私からしたら子供だな。」
優しく笑ってくれた。
悟に言われるのとはまた違う感覚。
『、、そっか。』
『ありがとう』お礼を言って
医務室を出る
そのまま向かったのは夏目のところ
補助監督室の扉を開けると
私を見た夏目が勢いよく飛んできた
「A、体調は？！」
『大丈夫、今朝はごめんね。』
「いいの、休み、作れてあげれてないからさ。ってか今日休みなのに。」
『こないだのお見合いのファイル、ある？』
少し驚いたような夏目。
今日よく驚かれるな。
「、、見んの？」
『ううん。私が思う“大人”になるまで見ないから、全部燃やしてほしくて。』
「ははっ、そっか。燃えやすいように固まってるからさ、燃やしておくわ。今後も、届いたら燃やすよ？」
サッパリしてる。
夏目のこういうところ、好き。
『うん。ありがと。』
部屋を出ようとすると、呼び止められた。
「A、さっき上層部から電話あってさ、呼び出されてるけど、どうする？」
あー、高専入ったのバレたかな、
となると天元絡みかな？
『行ってくるよ。ありがと。』
無理しないでねと、声を掛けられて
その場を去った。
いつもの重苦しい雰囲気が
なんか今日はちょっと違う気がする
着いた上層部の会議室は
既におじいちゃんおばあちゃんが集まっていた
まあほぼおじいちゃんだけど
『お待たせしましたかね。失礼しました。』
私も定位置に座る。
「急に呼び立ててすまない。体調は、いかがかな？」
知ってるのか。
面倒な予感。
『病気でもないですし問題ありません。』
何だこの空気。
違和感、、、
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 59人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りん | 作成日時：2021年7月19日 0時
