幻想的に淡く。2

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颯SIDE








キスした後に抱きしめたら、
ゆっくりとAさんの腕が回ってきた。

何も言わず。
顔をうずめるだけ。





守りたい。
って、ただそう思ったんだ。


裕太さんの時みたいに
不安な気持ちが彼女のことを押し潰さない様に
大事にしてあげたいな、って。






「お腹・・・空きましたよね？」

…コク。

「なんかあったかいのでも食べに行きます？」






そんな気分じゃないのは分かってる。

だけど、寒そうに震えてるし
いつまでもこういう気持ちじゃダメだって
きっとAさんだって分かってるはずだから。






あ「・・・ラーメン」


「ん？」


あ「ラーメン食べたい。」





ぼそっと言ったAさんに
素直に可愛いと思った。

こういう時にこんなこと思うのって
ちょっと変だけど。






「じゃあ、行きましょっか。」

…コク。



笑ってください、なんて
そんな無理なこと言わない。

俺がそういう雰囲気にしてあげるから。


必死さがバレないようにね・・・(笑)









「Aさん、ラーメン好きなんですか？(笑)」


あ「うん、特にみそか醤油かな」


「え〜？
ラーメンと言ったら豚骨でしょ〜(笑)」


あ「豚骨かー
確かにこってり系も嫌いじゃないかも(笑)」









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