幻想的に淡く。2

80 ページ31

・









耐えられなかった。




なんか・・・
自分で自分を殺している気がして。









そもそもこれ何の罰ゲーム。



思い返せば思い返すほど、
玉森さんに対して想っていることを
全て口にしてしまいそうで。




自分自身が怖くなった。







涙も止まらないし
また迷惑かけて、怒らせそうだし

こんな泣いている姿なんて・・・
見せたくない。









だけど少しでも、
私の気持ちが伝わったのなら
それはそれでよかった。









うん。

きっとよかったのかな。









でもなんでだろう。

涙が溢れる。









ただただ溢れる。









澄んだ夜の空見ても

広がるネオン街見ても

人混みの中でも







理由もわからないまま
きっと玉森さんに対しての思いが

溢れている。









掴まれた手が。

一瞬玉森さんの大きな手で包まれたって思うと
嬉しいのか嬉しくないのか・・・

複雑な思いでいっぱいいっぱいだった。









・









今日したことは、

逃げる。のうちに入るの？






いや、でも
きちんと話せることは伝えたし
逃げてはない。









ただ
言いたいこと言って、
手を解いただけ。









・

81→←79

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す