検索窓
今日:20 hit、昨日:21 hit、合計:66,343 hit

胡蝶姉妹 ページ13

「チュン!チュンチュン!」

『そうそう!いやぁ、すっかり痺れも取れてね〜』

蝶屋敷の縁側に一人の女の子がいた。

この前、運ばれてきた、師範やアオイたちが言っていた子だ。

『私のこともしのぶさんに話してね、柱の皆さんやお館様って人に伝えてくれたの。受け入れてもらえたみたいで安心したよ〜』

「チュンチュン」

確かとても珍しい稀血だって師範が言っていた…

さっきからここには誰もいないけど…
あの子、ずっと雀と話しているの?

そんな私もずっと陰から見ているけど、
もうあの子可愛い…///

『あとは足の傷の跡が残らないか、みんなに心配されるんだ』

「チュン?」

『そう。炭治郎も善逸も伊之助も心配し過ぎなんだよね〜』

「チュンチュン」

『え?みんなにあんまり心配かけちゃダメだって?分かってるよチュン太郎』

「チュンチュン、チュン」

『うん…そうだね。私さ、みんなを守れるくらい強くなりたいんだ』

「チュン!」

『ありがとうっ』

笑ってる…
か、可愛い…なんて可愛いの?
ど、どうしよう…



『そ、それとね…!カナヲに一つお願いがあるんだけど、聞いてくれる?』

あれから隠れていたのがバレていたみたいで、声をかけられた。

千代が私に心のままに生きると教えてくれた。

「うん…私で良ければ…」

『!…あ、あのね、カナヲが嫌じゃなければ、私と友達になってほしいの!』

友達…私と千代が友達…

「嫌じゃない。…嬉しい」

私も千代と仲良くなりたい。

『ありがとう〜』

それからしばらく千代と話した。

こんなに楽しく誰かと話したことあったかしら…

千代は不思議な子だと思った。
最初は、少し控えめだったけど、どんどん私の中に入ってきて、私の考えていることが分かるみたいに話をしてくれる。

もっともっと千代のことが知りたい。
もっともっと仲良くなりたい。

私にも誰かに対して、こんな風に思うことがあるなんて…

これが、心のままに生きるってことなのかな?

ぴゅんぴょん無邪気に跳ねたり、不思議そうに首を傾げたり、優しく笑ったり、恥ずかしがったり…可愛かったなぁ、千代。

胡蝶姉妹2→←蝶屋敷の休息



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (18 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
40人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:りんらん | 作成日時:2020年9月29日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。