雪の少女は鬼を狩る【鬼滅の刃】 (ページ49)

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私のことページ49

次の日、昨晩の件の詳細を聞いて呆れた。

それからというもの…
善逸は禰豆子ちゃんが炭治郎の妹だとわかるや否やヘコヘコしだし、追いかけ回すようになり、
伊之助は所構わず炭治郎に頭突きをしている…

私は禰豆子ちゃんと手遊びや添い寝をしながら、毎日楽しく過ごしていた。

ある夜のこと、いつも通り、おやすみを言うために、私は三人の部屋を訪れた。
一つの決意をして。

『炭治郎、善逸、伊之助…』

私が改まって名前を呼んだからか、三人はどうしたんだという顔で私の顔を覗き込んだ。

『話が、ある……』

炭治郎にはすでに話していたが、二人には話していなかった。

あの時炭治郎に話したことを…もう一度。

「どうしたんだ、千代？そんな改まって…」

『炭治郎には前に話したことだけど、善逸と伊之助にも知っておいてほしい…。私のこと…』

あの時の出来事を思い出すと苦しくて泣きそうになるけど、みんなと行動を共にするのなら、伝えておかなければいけないと思っていた。

この血の力がだんだん強くなっている気がする。
このまま誰かを傷つけてしまわないか、不安でたまらない。

全て話すと、善逸は涙を流し、伊之助はプルプル震えていた。

「千代ちゃん、話してくれてありがとう！
たくさん辛いことがあったのに、俺たちのことそんなに気遣ってくれてたんだね！優しすぎるよぉ！！」

「…俺が守る。お前がたとえ雪の化け物でも俺がそれを超える化け物になってやるよ！！」

「いや、それ千代ちゃんを馬鹿にしてんのか猪！？」

「あぁん！？なんでそうなんだよ！」

「おい、二人とも！！」

こんな私の話を聞いた後で…
炭治郎の制止も聞かず、いつも通り言い争いを始める二人に、思わず涙がこぼれた。

「千代ちゃん、泣かないでよぉ…！千代ちゃんは大切な友達だもん！嫌いになるわけないでしょ？」

善逸ぅ…なんで私の考えてること分かったの？
嬉しすぎて涙止まんないよ。

「友達ってのはよくわかんねぇが、俺は別に嫌いじゃねェ！勘違いすんじゃねぇぞ、姫！！」

伊之助ぇ…口は乱暴だけど、嫌われてなくて良かった…

「よく、言えたな。千代、偉いぞ！」

優しく頭を撫でて微笑んでくれる炭治郎。
あったかいなぁ…

『みんな、ありがとう』

今私幸せだよ…

嬉しくて、緊張から解放されて安心して…
泣き止むまでみんなに子供みたいにあやされて、そのまま睡魔に負けてしまった。