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醜女? ページ26

良かった…本当に良かった。
千代が無事に戻ってきてくれた。

あの時追いかけられなかった自分が情けなくて、悔しくて泣きそうだった。

千代からは恐怖と後悔の匂いがした。
今にも泣きそうで…よっぽど怖かったんだろう。

鬼舞辻無惨…、

千代にまで手を出そうとするとは許さない!!
絶対に千代は渡さない!!!

「ムー!」

『禰豆子ちゃんにも心配かけちゃったかな?ごめんね』

むぎゅうといつものように禰豆子が千代に抱きつき、すりすりと顔をすり寄せて甘えていて、
改めて千代が無事だったことに安心する。

「待っててくれたんですか?俺は匂いを辿れるのに……」

目の前に現れたさっきの男の鬼の人。

あ、千代が面を付けて隠れた。
あの時いなかったからな…

「目くらましの術をかけている場所にいるんだ。辿れるものか。それより、鬼じゃないか、その女は。しかも醜女だ。そこの人間の女も」
……
しこめ…しこめ?
醜いってことか?誰が?

禰豆子と千代!?

「醜女のはずないだろう!!
よく見てみろこの二人の顔立ちを!!
町でも評判の美人だったんだぞ禰豆子は!
千代なんてなぁ!町行く人が必ず振り向くほどの美人なんだ!!」

「行くぞ」

「いや行くけれども!醜女は違うだろ絶対!
もう少し明るい所で見てくれ!ちょっとあっちの方で」

この人は何も言わずに先を行くが、このままでいいはずがない。

『炭治郎、ちょっ、恥ずかしいから!やめて』

「千代、止めてくれるな!引けないんだ!
男には引けない戦いがあるんだ」

『…なに言ってんの?』

千代がやめろというがやめられるわけない。
そんなの関係ない。
自分の妹と大切な女の子を醜女扱いされたんだぞ!?

「この口枷と面のせいかもしれない!
これ外した二人を一度見てもらいたい!!」

『いや、炭治郎…本当もう落ち着いて!禰豆子ちゃんはともかく、私のことはいいから!』

「千代を醜女扱いされたままじゃ、俺はっ!」

『分かった、分かったから!もう着いたから!失礼だし恥ずかしいからやめて!』

いつの間にか到着していた。

病室には先ほどの騒ぎで千代が気を失わせた女性が寝かされ、そのそばには、この男性と一緒にいた女性の鬼の人がいた。

「戻りました」

「おかえりなさい」

「あっ、大丈夫でしたか。お任せしてしまいすみません」

「この方は大丈夫ですよ」

旦那さんは拘束して地下牢にいるらしい。

鬼なのに人の怪我の手当てをして辛くないのか聞いたら隣にいた男性に殴られた。

味方の鬼→←路地にて



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作者名:りんらん | 作成日時:2020年9月28日 16時

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