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路地にて ページ25

ーーーー
ーーー路地にて

『鬼舞辻、無惨…』

…ほぉ。気配を消して忍び寄るとは。
それにこの娘…!!

『私は、アナタが嫌い』

「……お前ごときに好かれようなど思わん。
気安く私に話しかけるな」

白い髪にヒヤリとする空気感…
間違いない。

「私が倒せるとでも思っているのか、妖怪の血を持つ娘よ」

「!!…」

本心は怯えているが、それでも私に立ち向かおうとするか。
普通の人間にはない…強く冷たい儚げな魂を感じる。
不思議な娘だ。

『必ず倒す。私は守りたい人を守るために戦う。この血でその首を狩るまでは!!』

「……気に入った」

なにを気に入った?この娘か?この娘の血か?
なんでもいい。気まぐれだ。
この娘をどんな形でもそばに置きたい、そう思った。

『聞こえなかった?…私はアナタが嫌いなの』

「鬼にして私の支配下に置いてやろう」

『…話聞いて、るぅ!!?』
(なんなの!?急に攻撃してきたし!!)

「チッ」

私の攻撃を避けるとは…

(速い…あと一瞬反応できなかったら死んでた…!!まずいまずいまずい)

…逃げたか。
足の速い奴だ。

指を鳴らし、手下を呼ぶ。

「耳に花札のような飾りをつけた鬼狩りの首を持って来い。
それと、白髪に狐の面をつけた女の鬼狩りを生け捕りにして連れて来い。
いいな」

必ず、私の支配下に入れてやる。
妖怪の血を持つ娘よ。


ーーー


…えらいやつに目をつけられてしまった。
命の危機を感じて思わず逃げてしまったけど、
ついに見つけたのに…

炭治郎になんて言えば…

「千代ー!!!」

『!た、炭治郎』

必死に逃げてきたせいで、少しふらつく足を動かしていたら、よく知る気配と声に足を止めた。

「どこに行ってだんだ!急に飛び出して…っ、鬼舞辻か!?奴の匂いだ!!まさか」

『えっと…ね、追いかけだんだ。話もした。でも…』

「なにがあったんだ!?」

『お、お前を支配下に置くとかなんとか言われて鬼にされそうになったから…逃げてきた』

怖かった…。
炭治郎にも心配をかけてしまった。

涙が出そうで俯くと両肩をガッと掴まれて、驚く。

「大丈夫か!?」

『…え、あ、うん。攻撃は避けたし…』

「良かったぁぁ」

急に脱力してもたれかかってくる炭治郎をなんとか支えた。

『心配かけちゃってごめんね』

「本当に心配したんだぞ!!もうやめてくれ」

真面目な顔で言われて、強くうなづいた。

醜女?→←スーツ姿の男



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作者名:りんらん | 作成日時:2020年9月28日 16時

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