検索窓
今日:20 hit、昨日:7 hit、合計:99,950 hit

ページ11

『炭治郎、髪…伸びたね』

「あぁ、そうなんだよ。切らなきゃな」

『やってあげるよ』

「ありがとう、千代。頼むよ」

ハサミを取り、炭治郎の髪を切り揃えていく。

『禰豆子ちゃんを置いていくのはやっぱり不安?』

眠り続ける禰豆子ちゃんは連れて行けないので、鱗滝さんに預かってもらうことになったのだ。
炭治郎たちがここに来てから禰豆子ちゃんは一度も目を覚ますことはなかった。

ずっと炭治郎からは、不安そうな心配そうな気が溢れていた。

「ああ、怖いんだ。朝起きたらコトンと死んでしまっているんじゃないかと考えない日はないよ」

『だ、大丈夫だよ!お医者さんもどこも悪いところはないって言ってたし!確かにずっと眠り続けてるのは私も心配だけど…炭治郎が禰豆子ちゃんを信じてあげなきゃ!』

「千代…」

『絶対にまた二人で戻ってこよう!』

「そうだな!ありがとう、千代。俺が弱気になったらダメだよな!不甲斐なし!」

『ふふ、はいできた』

「ありがとう!千代は、髪いいのか?」

『うん、せっかく伸びたし、結んでおけば邪魔にならないから』

「そうか。確かに伸びたなぁ」

炭治郎は私の髪を感触を楽しむように触るのが最近ハマっているらしい。
なんでもすごく癒されるんだとか…

たまに「癒しをくれ」と言われ、腰あたりまでに伸びた髪をとかしてもらっている。

その優しい感触が嫌いではないから断りはしないが、なんだかくすぐったい。

「あ〜、やっぱりふわふわで少しひんやりしてて、
触り心地最高だなぁ」

『よく飽きないよね』

そんなにいいのか自分ではよく分からないのだが、
「これが飽きるなんて、人としてどうかしてると思う」と真顔で返され、

『……そ、そうなんだ?』

微妙な返事しか出来なかった。

出発→←初めての友達



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.3/10 (29 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
86人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:りんらん | 作成日時:2020年9月28日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。