あの年上、完璧 ページ7
Aさんの事務所を後にした俺は久々に東京の空を飛んでいた。
〈カサネ〉の管轄であるこの辺りは至る所にAさんを見つけられる。
例えば、駅前のビルにある大きなモニターには、Aさんがイメージモデルを勤める化粧品の広告が流れていた。
いつものナチュラルメイクとは違う、テレビ用の派手なメイクもめちゃくちゃ似合ってて綺麗だし、シンプルな衣装がそれをさらに際立たせる。
本屋に行けば、ファッション雑誌の表紙を飾るAさんが居たり、テレビではコメンテーターとしても活躍してるのを度々見る。
10代、20代のなりたい顔ランキングでは常に上位もキープだし、さらに一度は抱いてみたい有名人もいらなく1位。
『俺、この人とヤッたんだよな』
綺麗すぎて別次元の人間かのように錯覚する。
俺は誰にも聞こえない独り言を呟きながら街を見下ろす。
街には〈カサネ行きつけ！〉と書かれた看板が至るお店に構えられてるし、アイドルのようにグッズなんかも販売されてたりして、本当に人気者だ。
『あれ、ホークスじゃん！』
『本当だ！何でこんなところに？！』
『カサネとできてたりして！』
『ホークスこっち向いてー！』
俺は飛びながら道ゆく人達に手を振った。
少しして、ふとどこかのビルの屋上に降り立つと、パトロールに出ているAさんの姿が見えた。
「おばあちゃん貸して。私が持ってくよ」
「お母さんとはぐれちゃった？お姉さんと一緒に探しに行こうか！」
「そこのお兄さん。ここは路上喫煙禁止だよ。あっちに喫煙所あるから一緒に行こう」
街中でいろんな人達に声をかけてはすっげー笑顔で簡単に対応してみせて、この街の犯罪率が限りなく0なのは彼女のおかげなんだろう。
『あ』
彼女と目があった。
俺を見つけるなり眉間に皺を寄せて睨んでくる。
そんな顔してても素が良いせいなのか、惚れた弱みなのかわからないけど…
『ばり可愛い』
自然と口元が緩む。
俺がなんて言ったのか不思議そうに首を傾げるAさん。
仕事ぶりは完璧なのに、プライベートじゃ彼氏がいた割に妙に男慣れしてない所とか、口悪いくせに優しかったり、少しカリカリしやすかったり、表情がコロコロ変わるところとか、全部全部愛らしか。
『あなた、完璧すぎるんですよ』
彼氏にフラれたって酔っ払いながら言われた時、不謹慎にもラッキーって思った。
だって、これで遠慮せずAさんのこと好きになっても良いんでしょ？
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みりん(プロフ) - ちゃそそそさん» 応援とお気遣いありがとうございます！続編もお楽しみ頂けるよう頑張りますので、次回もよろしくお願いします！ (2023年2月22日 0時) (
レス) id: bdabf02482 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃそそそ(プロフ) - 続編とても嬉しいです！ 次回も楽しみにしております！ ご無理をなさらずに更新応募しております！ (2023年2月21日 22時) (レス) @page50 id: 21d7804802 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - mbftmmさん» 嬉しいコメントありがとうございます🥺年下ホークス想像するだけでかわいいですよね♡今度も癒されてくれたら嬉しいです。更新頑張ります！ (2022年11月26日 13時) (レス) id: 7d94385906 (このIDを非表示/違反報告)
mbftmm(プロフ) - 好きです！！！！更新楽しみにしてます！！！！年下ホークス可愛い(*'-'*) (2022年11月25日 19時) (レス) @page26 id: 17c26d4027 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みりん | 作成日時：2022年9月25日 17時
