ハプニング発生 ページ4
____喫茶店うずまき
その扉を開けると珈琲の匂いが漂う
孤児で少し嗅いだ匂い
飲ませてはくれなかった , ケチだから…
「 さぁ , なんでも頼みたまえ」
『 … すいません , 珈琲をください』
遠慮してるわけではない
ただ、珈琲が飲みたい ,
「 控えめだね , では私も珈琲を 」
珈琲が来ると , 太宰さんは砂糖を入れていた
俺はそのままでいいかもしれない
飲んだことがないのに , 直感がそう言っていた
ごくッ
お , ……美味しい …
喜びを得た
俺は忘れていた
__油断すると異能が発動するということを
ふわぁ
辺りに甘い匂いが立ち込める
太宰さんの目が 雄の目になるのを俺は見逃さなかった
『 うわ 最悪 … 』
こうなってしまっては喫茶店のすべての人間が敵のようなもの , 誰にも近づいてはいけない
「 翔くん … 」
太宰さんが顔を近づけてくる
静かに後頭部を掴まれて
深い口付け
『 んんッ !?…だ , だざぃ…さッ…ぁ… 』
言葉にならない声が零れる
数秒間くらい舌を絡めていた
やっと離される口と口
ツーッと銀の糸がまだ2人をくっつけていた
『 ッはぁ… 』
顔が紅潮するのが分かる
やっと意識が戻ったのだろうか
「 …… 」
まるで子猫のような顔でこっちを見つめる
許してくれってことか
『 ……いや , 慣れっこだから別にいいんだけどな… 』
頭を掻きながら言う
すいません、慣れっこなんて嘘です
ファーストです
「 そして , 其れが君の異能だね?」
『 ……まぁおう…… 』
だけどまだバツの悪そうな顔をしてる
「 謝らなきゃいけないことがもう一つあってだね
私の異能は触れたものの異能を無効にすること
つまり , 私が君に触れた瞬間から君の異能は無効になっていた … 」
てことは … 深いキスは太宰さんの意思でやったってこと … !?
おいいいいぃぃッ !!!異能だったらまだ許せたけど !!
『 … 過ぎたことだし いいよ もう』
言葉ではそう言いつつも軽く睨む
まだ口の感覚が離れない
思い出して又もや頬を紅潮させる
「 …… そんな顔されたら またしたくなるじゃないか… 」
何か呟いたようだか
俺の耳には届かなかった
『 … この話は忘れよう ,
あと質問があるんだけど , いい仕事しらない ?』
珈琲を飲んだものの , このあとの仕事がない
しかも泊まる場所もない
終わってるよ、この人生
「 仕事なら知ってるよ , 物騒だけどいい仕事を ね…?」
そう言って妖艶に微笑んだ
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洸(プロフ) - 泣いたわ、もう泣いたわ、、、タメ口ごめんなさい (2020年3月6日 3時) (レス) id: 6d6b8b4f55 (このIDを非表示/違反報告)
いけたい - 押し倒しましょ?もう押し倒しちゃいましょ? (2018年10月28日 20時) (レス) id: 21ac21fda6 (このIDを非表示/違反報告)
夜菜 - 太宰が触れてる時は異能が効かないのでいいんじゃないんですか? (2017年8月3日 4時) (レス) id: 3fa40a2e0f (このIDを非表示/違反報告)
神夜 蒼(プロフ) - 下の方も言ってますけど太宰さんには異能は効きませんよ? これじゃ原作崩壊してる気が……。 (2017年6月3日 16時) (レス) id: b87a79904c (このIDを非表示/違反報告)
アニオタ★ - 最高ですね。最後感激っ!もう泣きそう…。最高でした!有難う御座います…!本当に、有難う御座いました!ご馳走様でした!最高でした!(←何度も繰り返すキモい)いい話ですよ!お疲れ様でした!他の作品、是非見させて頂きます!拝見だぜっ!*\(^o^)/*応援します! (2017年3月5日 3時) (レス) id: c82853ab8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:林檎 | 作成日時:2016年8月8日 13時