【6】目があつい ページ24
夏油side
ふわっと、あの時のことを思い出す。
あれは、たしか、2人分の蕎麦(ざる)を食べている途中で、君は、そわそわしながら"わたし、じつは"と言うもんだから、私も動揺した。
何かと思えば、眉を下げて、
"きつねさんの、うどん、たべた、い"なんて、珍しく要望を言ってくれた。
昔からAは、蕎麦(ざる)を食すと、冷たいせいかお腹を壊すらしい。
それなのに、私の好みに合わせて、痛くなりそうなお腹に不安を感じながらも、私に悟られないように、ちっちゃい口で一生懸命に蕎麦を食べていたのである。
Aはきつねさんのうどん、通称、きつねうどんを頬張りながら、また、眉下げて私を見つめる。
夏油「ん？あ、お腹いたいかい？それともあまり口に合わなかったかな、」
「ううん、その、、ごめんね、」
夏油「2人分くらい平気だよ？私も凄くお腹すいていたから、」
「それも、だけど、、そうじゃ、なく て」
夏油｢なんだい？｣
「すぐるくん、の好きなもの、たべれ、なくて、、、」
そうだったね。
君は、そういう女の子だったね、どこまでも謙虚で、優しくて、私の素敵な彼女。
夏油「ありがとう、私はそう思ってくれているだけで十分だよ。」
これは本心で、逆にAが無理をして体調を悪くしてしまったら、それこそ、嫌でたまらない。
私の返答に、"共有、したかった、のに"と小さな声で言われれば十分以上、大満足だ。
あんなに幸せを感じた出来事さえ、今思い出すと目があつくなる。
もうこれ以上、2人を見ていられるほど、私は大人ではない
そのまま、ひとり、その場をあとにした
.
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葵(プロフ) - すぐぴぃぃぃぃ!!!!!!!!!!ファー↑ちゅき！ (2021年7月4日 0時) (
レス) id: 4534ab9975 (このIDを非表示/違反報告)
りか(プロフ) - さくらんぼさん» コメントありがとうございます！、めちゃ嬉しいです！！こういうほっこり系大好きなんですよね笑 (2021年5月4日 22時) (レス) id: 2af8bea192 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - めちゃめちゃ面白かったです！！夢主ちゃんがとにかくかわいくてかわいくて、、、！夏油と夢主ちゃんの仲の良さにほっこりですね笑 (2021年5月4日 21時) (レス) id: 6f4309b5f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りか
| 作成日時：2021年4月28日 19時
