【浦島坂田船】Bloody Love

17話 ページ18

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「...水ここ置いとくから、ちゃんと飲んでな。」

「じゃないと、生きていられんよ。」



絶対何かされると思っていたのに、あれだけ拒絶すれば殺されていても可笑しくはないのに、彼はとくに何もせず部屋を出ていった。

少しだけ様子がおかしかったのは、私の勘違いだと思う。







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それよりも、「生きていられんよ。」センラさんのあの言葉が頭から離れない。

このひどい貧血を放置したまま、水も飲まず何も食べずにいれば、私はきっとそう時間はかからず死に至る。



家族も友達も居ない。大切な人は、...裏切り者だった。つまり私に何かあっても悲しむものは誰一人として存在しない。

そしてこのまま酷いショックの中、毎日のように彼ら四人に餌として扱われるのだ。




『...わたし、生きてる意味ないじゃん。』




幾ら嘘をつかれ、裏切られたとしても
大好きだった何よりも大切だった彼らに殺されるのなら、いっそのこと死んでしまえばいいんじゃないか。...生きていても、何一つ良いことはないんじゃないか。

そんな考えに至ってしまう。









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神は言った。

人間の最大の罪は、
人を殺すことでも、嘘をつくことでもない

自ら命を絶つことだ、と。





だから私はどんなに辛いことがあっても、そんなことだけは、その罪だけはおかしてはならないそう思っていた。




でも、私は知った、いや知ってしまった。

神なんて居ない、吸血鬼のような魔物はいても
私の信じていた神様なんて居ないことを。







だったらいいのではないか。

自ら命を絶つことだって、罪にはならない。
この苦しみから逃れられるなら、私は一瞬の痛みや辛さなど幾らでも耐えられる。








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お気に入りなど増えていてとても喜んでいる作者です。更新スピードが遅めかもしれませんが、どうぞこれからもよろしくお願いします！

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