幻想的に淡く。

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藤ヶ谷SIDE









それから玉森とずっと話してたけど
琴瀬のこと触れようか悩んだ。





でもな。。。
なんて聞けばいいかわかんないし
聞いたとこで玉森が不審に思うだけだよな、って。




もしかしたら俺が好きって
勘違いされるかもしれないし。









・









その後もタイミング掴めず
結局解散に。









分かったのは、大元さんに対しての心境と
仕事上での琴瀬と
ドジでたまに使えないっていう社員と
今のクライアントがしつこくてめんどくさいっていう話だけ。








案外話の内容下らなかったかも(笑)




真面目に話したのは
琴瀬と大元さんの話だけだな(笑)









・









でも……


"先輩は大切なものってありますか？"




って、帰り際に意味深な質問をされたのはよくわからなかった。


それも真剣な目で、
遠くを見ながら。









聞き返したけど、
やっぱ何でもないです、って苦笑いしながら地面に目を移すから
言葉飲み込んだけどさ。









それは琴瀬には言わないでおこう。
また混乱させると可哀想だしな。









大切なもの。。。





あいつの過去に何があったか知らないけど
凄いもの背負ってたりして。






玉森の場合、
いちいち人に言わないから
とんでもないことあってもおかしくなさそう。









・









肌寒くなってきた空気に身体を震わせながら、
ポケットにある携帯を取り出した。









・

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