同業者メンバーの愛が重すぎる!!【wrwrd】 (ページ3)

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そうやって僕がゾムを宥めてると、中年組が両脇にボスンと座り込んだ。

他にもソファが有るのに、何故わざわざ僕の隣に…？

　僕の戸惑いなど無視したエーミールは、やれやれと云った具合に口を開いた。
「いい加減、Aさんに甘えるのはよしたらどうです？」

　肩を竦め、寄り掛かって来るからエーミールの顔が凄く近い。

グルッペンもグルッペンで、グイグイと僕に体重を掛ける様に座っている。

二人とも引っ付き虫になったみたいだ。動けないし、重い…。

　でも確かに最近この三人がギスギスしているのは知っている。だがそれは三人同士の愛情表現と僕は知っている。

不器用で可愛い三人だから、ずっと離したく無くなるのだ。

「国対抗の時も感じたが、何か国民側に隠しているものがあるよな」

「さっすがグルッペンの生まれ育った国やな」

「正直、私が最終選考まで残れるとは…」

「ソレはオレも同感ひょろひょろエーミールやもんな」

「結果良ければいいって事で。おめでとう三人共」

　世界中が参加する"魅力的なイベント"だから、今年も例年通り殆どの国民が挙って志願したと云う。

七日後の"戦争"に掛けて第三次選考まで行い、その篩いに残った強者だけが最終選考の切符を掴んだワケだ。

　最も、自宅警備員の僕は志願すらしなかったけれども。

「でもオレはさ、Aが志願しなくてホッとした面もあるんや」

「え、何で？」

　慰めろーと頭をぐりぐり押し付けてくるゾムと
「あー、ソレは私も解ります」
と同調したエーミールが揃って溜息を吐いた。

今まで散々志願しろーと言っていたのに、どう言う風の吹き回しだろう。

「だって何か選抜メンバーが面倒臭くて」

「どういう事？」

「メンバーが発表された途端、どのポジションが良いとか、俺に指図するなとか言い争いが起こってな」

「あ～」

「だから作戦係も受け持つオレらは早々に避難しに来たワケ」

「アレは最早個性の殴り合いだったんだゾ」

「殴り合い…」

「いや、グルッペンもその輪に入ってとるからな？」

個性…アンタらがそれを言うか……