学園アリス-memory- (ページ9)

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6話-再入学Ⅵ- ページ9

『その兎、可愛ね』

　スミレちゃん達は放っておいて隣に座る金髪君に声をかける

　金髪君の抱いている兎を褒めると嬉しかったのか金髪君の頬が緩んでいた

流「ありがとう…触ってみる？」

『いいの？』

　金髪君が抱いている兎に触れる

『あ、もふもふ』

流「だろ？毛並みが綺麗なんだ」

『へぇ、近くで見ると更に可愛いな』

　兎をなでていると金髪君の膝から私の膝の上に飛び乗ってくる

流「！へぇ…この子俺以外の膝にはあまり乗らないのに」

『へぇ』

　驚いている金髪君の隣で兎を撫で続ける

ス「きゃぁああ！！奏君と流架君のツーショット！！」

　…うん、スミレちゃん落ち着こうか

心「うるさいよ、鼓膜が破れるよー」

パ「なんですってぇ！？」

　…流石パートナー同士、仲いいなぁ

『君、流架って言うんだ？』

流「あ、うん。乃木流架。呼び捨てでいいよ」

　…1人ってことは日向棗はいないのか

『わかった、私のことも呼び捨てでいいよ』

流「分かった」

　流架は頷くと何か言いたげな顔をする

『？何か、聞きたい事があるって感じ？』

流「え、あ…いや」

『何？答えるけど』

心「今までなにしてたのー？」

　スミレちゃんに絞め殺されそうになりながら質問をしてくる心読みは凄いなぁ

『まぁ田舎を満喫してきた感じ』

心「ふーん」

『で？何？』

流「あ、…奏って女の子…なんだよな？」

『あーなんだそんな事？
　まぁ女子だけど前からこの格好してたから』

心「男装してる奏君見てたら皆も自然に君付けで呼んでたんだよねー」

キ「もうそれ定着してるんだよなー」←キツネ目君

流「へ、へぇ…って前居たって…」

ス「奏君はずっと前からここにいるのよー」

『まぁ2年前くらいから留守にしてたんだけどね』

　脱走して

流「2年も？…なんで」

キーンコーンカーンコーン

　流架が何か言いかけたところでチャイムが鳴り、会話はここで終了

　皆急いで席に着く

　教室に入ってきた人を見て納得する

　じんじんの授業だからか

『…』

　変わってない…顔が

　あの仏教面は永遠に変わらないな…奥さん気の毒

　授業はいつの間にか終わっていて、午後になった

　今日は能力別クラスの授業も無いし、午後が終われば自由

　帰りはスミレちゃんや心読み君達と一緒に帰る約束をした

　隣の席を見るといつの間にか流架は先に帰っていた

　…あまりクラスに馴染んでいないのか？